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溺れる少女 ページ43

「ミニAちゃん」

「はい、おかわりですか?」


「んん、ちょっと、こっち」



お店にお客さんが少なくなったタイミングを見計らって、章ちゃんは今日も、私をトイレのそばの死角へ誘う。



「……っ、」


章ちゃんは私を壁に押し付けて、強引にキスをする。




「力、入れんで」

「……」



キスをしている時、息は、鼻から吸うもので。



「ん、そう…」



舌は、とがらせずに、その柔らかさをそのまま味わうように。



「…、、、っ…」




溺れる、という言葉の、意味を教わる。





「……うまくなったやん」



おすわりを覚えた犬を、褒めるみたいに。


そっとくちびるを離した章ちゃんが、5センチ先で静かに笑った。





たぶん、ほんの数十秒のできごとだけれど。

私はもう、使い物にならなくなる。




「ショータくーん、あれー?」

「はーい、すんませんトイレ行っとりましたー」



章ちゃんは友達に呼ばれて、何事もなかったかのようにフロアへ戻っていく。



私は、しばらくそこで、呼吸を整えて。

精一杯のポーカーフェイスで、遅れてフロアに戻る。





どきどきしているのなんて、きっと私だけで。


友達に囲まれた、章ちゃんは自然に笑っている。



私は毎回、その横顔に語りかける。




ねえ、私は、きちんと正解できていますか?

ねえ、私は、どんな些細なことでも、あなたのことを知りたいと思うんです。


あなたが許してくれる限り、そのためにはなんだってするって、

もう、ずいぶん前に、決めていたんです。





ねえ、あなたは、

少しは私のことが、好きですかーーー?

アジフライの対価【Side黄】→←気持ちの名前【Side青】



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たまご(プロフ) - まれなさん» まれなさま、コメントありがとうございます!まだ書き始めて3.4ヶ月しか経っていない新米作者ですが、楽しんでいただけているならよかったです…!今後とも何卒よろしくお願いします^ ^ (2018年4月8日 23時) (レス) id: 42d81ca1be (このIDを非表示/違反報告)
まれな(プロフ) - いつもたまごさんのお話楽しみにして読んでます♪ 普通とは違う感じでまるで本当の小説を読んでるような感じがして本当にはまってます!!これからも期待してます!! (2018年4月8日 22時) (レス) id: 77816b1cc4 (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - たむこさん» たむこ様、コメントに気づかずレス遅れて本当にごめんなさい!!失礼しました! 励ましていただいてうれしいです…なかなかうまく書けないですが見習ってがんばります! 引き続きよろしくお願いします^ ^ (2018年1月27日 11時) (レス) id: 42d81ca1be (このIDを非表示/違反報告)
たむこ(プロフ) - たまごさん» 先輩作者だなんてとんでもないです(T_T)まだ稚拙な文しかかけない新参者ですので...!これからもご無理のないようにたまごさんのペースで書いてくださいね(^^) (2018年1月22日 16時) (レス) id: 5f35bba986 (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - たむこさん» たむこ様、うう、有り難いコメント本当にうれしいです。前作は処女作らしく勢いで書けたんですが、今回難しくて悩みながら書いてます…たむこさんのように先輩作者さんたちの偉大さを思い知っております。。。今後ともよろしくお願いします! (2018年1月21日 22時) (レス) id: 30c6e5130b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たまご | 作成日時:2018年1月16日 14時

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