7回目。 ページ7
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中間考査が行われ、今日から正式に保健室の仕事に入ることになった。
行事ごとでも救護室の仕事を手伝うらしい。少しはこの期間で慣れて、治癒の個性も強化していくことが目標だ。
決意を新たに白衣を羽織る。
少し大きめで、違和感があるけれど、これからのお供だ。少しわくわくした。
くるくる、と回っていれば、ドアが勢いよく開いた。
「失礼します!」
「あっ、緑谷くん!
いらっしゃ…い……?」
今日は人数が多かった。
後ろにお友達がいるようだ。
緑谷くんがお友達を連れてくるのは初めてで、なんだか新鮮だ。A組の子もほとんど会ったことはないから緊張する。
「お友達?」
「うん。二人が前からAさんに会いたいって言ってて…今日から正式に仕事入るって聞いたから、1番に会ってほしくて」
えへへ、と小さく頬をかいていた。
咄嗟の笑顔に私の緊張も一気に解れる。
「貴方がAちゃん?」
「は、はいっ、」
「デクくんからよく話聞いとったんよ〜!」
お人形さんみたいやー!と、茶髪のもちもちした女の子にキラキラした目を向けられる。
そういえばこの子、前に緑谷くんがお友達ができたって喜んでた…
「麗日、さん…?」
「知ってくれとったん!?嬉しい!」
手を取ってぴょんぴょんと跳ねていた。
流石緑谷くんのお友達なだけある。悪そうな雰囲気は一切しない。
そしてその横にいる眼鏡の男の子はたしか…
「非常口の…」
「飯田天哉だ!」
飯田さんも聞いたことがある。
たしかA組の委員長で、インゲニウムの弟だったっけ。しっかりしている雰囲気は伝わってくる。
「麗日さんに、飯田さん。ちゃんと覚えました」
「敬語いいから!!あとお茶子でいいから!」
「俺も好きに呼んでくれていいぞ!」
「す、凄くフレンドリーだ!」
2人にずいずい、と詰め寄られ、後ろに仰け反った。無邪気な子供のようで可愛い。
「Aちゃんって呼んでええ!?」
「Aくんと呼ばせてもらおう!」
「わかった!お茶子ちゃんと飯田くんだね、」
「ぼっ、僕も入れてよ!」
保健室担当初日。賑やかで何より。
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百合(プロフ) - オワリ...end......終..........ヘッ、おわり????嘘でしょ...お気に入りして一生更新待ってます..... (12月16日 4時) (レス) @page38 id: 587110230b (このIDを非表示/違反報告)
人未(プロフ) - 主人公さんが凄く魅力的で、緑谷くんとの関係も大好きです! (2023年3月12日 22時) (レス) id: 7a0cc58a20 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - あのもう終始にやけているのですが、これは神の領域の小説ですね。ありがとうございます。 (2021年8月14日 3時) (レス) id: 56fe7289ff (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - え???神ですか?あ、神ですね!( ´∀`)ハハハ好きです(唐突な愛の告白←) (2021年7月7日 19時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 凄いきゅんきゅんするとこで終わってる!!めっちゃいい所で終わってて心臓がキュッってなりました!笑 オールマイトの「あの二人脈アリなんじゃないか」のセリフちょっと面白い()更新待ってます! (2021年3月4日 0時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八尋 | 作成日時:2017年10月12日 21時