�� ページ39
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｢……やっぱ可愛いな、お前｣
｢今日の轟くん何なの………｣
そのままぎゅっと抱き締めると、彼女のシャンプーの香りが広がる。
離したくなくて、暑いのに、力強く抱き締める。
彼女の耳だけが赤いのが見えた。
｢ずっとこうしたかったんだ。｣
｢……暑いよ、｣
｢嫌じゃないくせに。｣
わかっててやるのはずるい、と小さく呟いた。
自分は個性が使えるから、あまり燃え尽きるほどの暑さではないが、彼女はきっと暑くてたまらない。
俺の個性が浸透しないほどに、彼女は。
木陰にいるから少しは涼しいけれど、そんなの、恋人といれば無意味だ。
｢……轟くんが嫌でなければ、だけど｣
Aが、また小さく声を絞る。
｢私たちって、恋人じゃないですか、一応。｣
｢もっと、近付いてもいいんじゃないですか、｣
彼女は俺のシャツを握りしめて、顔も見せずにぽつりと呟く。
聞こえるか聞こえないかくらいのその声を、俺は聞き逃さなかった。
俺と同じことを、考えていたというのか。
なんだか申し訳なく、だがすごく嬉しかった。
｢んー………じゃあ、キスしてぇ｣
｢急すぎない？？｣
俺は、彼女が思ってる以上に彼女に惚れ込んでいると思う。
謙虚な関係の中に、こんな欲にまみれたことは言うことがなかったから、いざ吐き出すとなれば無限に出てくる。
彼女はそういいつつもクスクスと笑っていて、俺も調子が狂う。
｢ん。どーぞ。｣
そう言って、目を瞑ってこちらに顔を向ける彼女の仕草がまた好きで好きで。
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『二人の関係は薄くも濃い。』
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タナタ(プロフ) - 文章の書き方がとても素敵です！良ければ、ホークス書いて欲しいです！これからよ応援しています！ (2月25日 22時) (
レス) id: 4118c67c05 (このIDを非表示/違反報告)
Syara(プロフ) - 滅茶苦茶面白かったです…!!荼毘くんが最推しなのですが他のキャラクター達も読んでみたところ魅力がたくさん…推しが増えてしまいそうです… (2023年2月2日 22時) (レス) id: ebcd0fa8e6 (このIDを非表示/違反報告)
累 - 鉄哲君の物語の甘酸っぱさに1人悶えておりました！とても良い物語ありがとうございました！ (2021年8月16日 9時) (レス) id: 1eb84dbd89 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 短編もステキです(*´ω｀*)かっちゃん姉弟夢…切ないけどツボです！幸せになってほしい(切実) (2019年2月21日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ - 面白いです!リクエストなのですが、飯田君とオールマイトをお願いします! (2018年8月28日 18時) (レス) id: 23dcbd0823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：八尋 | 作成日時：2017年5月27日 17時
