�� ページ4
.
.
.
｢…んな自分を見下すようなことすんな｣
｢だって本当のことだよ、｣
彼女の手を握る。
…衝動的なもので自分でも焦ったが、こうでもしないとこいつはどこかに消えてしまいそうである。
Aは一瞬驚いた顔をして、すぐにいつもの緩い微笑に戻る。
｢轟くんは、私の個性汚いと思わないの｣
｢思わねえだろ。｣
｢どうして？｣
｢お前はいつも"人の為"を思って自分を犠牲にする｣
そんな正義のためにあるような個性がどうして汚いものだと言えるのだろうか。
彼女はよく分からないような顔をして、俺に問い続ける。
｢どうしてそんなことがわかるの？｣
｢ヒーロー目指してんだろ。
それだけで充分『人の為の犠牲』だ｣
｢謙虚で嘘のないお前の個性、俺は好きだ｣
彼女はぽかんとしていた。
少し語りすぎたか、と謝ろうとすると、彼女はぽつりぽつり、吐いた
｢…私が犠牲を間違えば、自分の体が千切れるかもしれない｣
｢ああ、そうだな｣
｢……もしそうなれば、私｣
｢俺が、お前が犠牲で崩れ果てねえように守ってやる｣
照れくさい台詞を無意識に言える。
それ、なんだかヒーローみたいだ、と彼女は笑う。
なぜだか分からないが、このとき、彼女のために個性を使おうと思った。
彼女のために、自分の個性を好きになろうと思った。
これは俺が、
いつかヒーローになれば、彼女の綺麗な犠牲を受け入れられるようになりたい、
と切に願うきっかけになった日の話だ。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
コメント返信しようと思ったのですが、うまく返せません
端末古いせいかな、バグかな、何でだ
すみません 本当に、めちゃくちゃ嬉しいです
コメントありがとうございます(；▽；)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 418人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
タナタ(プロフ) - 文章の書き方がとても素敵です！良ければ、ホークス書いて欲しいです！これからよ応援しています！ (2月25日 22時) (
レス) id: 4118c67c05 (このIDを非表示/違反報告)
Syara(プロフ) - 滅茶苦茶面白かったです…!!荼毘くんが最推しなのですが他のキャラクター達も読んでみたところ魅力がたくさん…推しが増えてしまいそうです… (2023年2月2日 22時) (レス) id: ebcd0fa8e6 (このIDを非表示/違反報告)
累 - 鉄哲君の物語の甘酸っぱさに1人悶えておりました！とても良い物語ありがとうございました！ (2021年8月16日 9時) (レス) id: 1eb84dbd89 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 短編もステキです(*´ω｀*)かっちゃん姉弟夢…切ないけどツボです！幸せになってほしい(切実) (2019年2月21日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ - 面白いです!リクエストなのですが、飯田君とオールマイトをお願いします! (2018年8月28日 18時) (レス) id: 23dcbd0823 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：八尋 | 作成日時：2017年5月27日 17時
