興味と時間｜心操人使 ページ17
｢心操くん、お願いがあります｣
｢私のお友達になってください｣
｢同情か？｣
｢違います、貴方に単に興味があるんです｣
しれっと返すヒーロー科さん。
彼女とのきっかけの会話は、こんな会話だったかな、とふと思い出してみた。
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初めは凄く鬱陶しい奴だと思っていた。
ただの同情。哀れみ。
そんな苦々しい感情なんか欲しくない。
ましてや
ヒーロー科にはうざいやつばかりだと思った。
だがなんだ。
｢心操くん今日のお昼はカレーなんですね、好きなの？｣
｢心操くん、よかったら洗脳かけてみてくださいよ！私に！｣
本当に、文字通りうざかった。
厳しく突き返しても何度も何度も彼女は話しかけてきた。
もはや同情でここまで本気かけるやついんのかってくらい。
何日も何日も、俺に構いに来た。
そのお陰で、自分も暇をせずに済んだのだが。
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ある意味、折れた。
自分もいつからか彼女のことを構ってみたくなったのだろうか。
｢興味がある………か｣
｢そうです、あなたの事知りたいです｣
それだけ聞けば告白だな、と思いながらそいつを見る。
わくわく、 という表現が似合いそうなくらい感情を顕にして喜んでいた。
｢…………友達、なってやってもいいよ｣
｢えっ！？！？｣
｢何、嫌なの｣
｢いやいや！！本当にいいのかなって…！！｣
今更か。
こちらから言えば慌てるそいつは、不覚にも面白く、初めて女子らしく見えた。
友達。
その響きは、悪くないと思った。
｢……ずっと飯は食堂で食ってる。｣
｢はい！｣
｢放課後は、基本寄り道せずすぐ帰る。｣
｢はい！一緒にご飯食べて、一緒に帰りましょう！｣
にぱっと笑顔を咲かせた。
ヒーロー科にもこんな面白いやついるんだな、と心の中で呟いてみた。
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それから、たくさん話した。
俺の個性、彼女の個性、お互いの好き嫌い、お互いの科のこと。
友達、そんな距離感で例えたくないくらい、彼女との距離は近くなった。
次第にどこか、彼女の魅力にも気付き始めていた。
｢？心操くん、私の顔になんか付いてます？｣
｢いや、何も。｣
｢そっか、ぼーっとしてたら見つめちゃいますよね、わかります｣
何よりこいつは気さくだ。
だからこそ、周りからは可愛がられているし、他の科からも人気がある。
ヒーロー科で可愛いって言われてる女子。
今ならその理由がわかる気がした。
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タナタ(プロフ) - 文章の書き方がとても素敵です！良ければ、ホークス書いて欲しいです！これからよ応援しています！ (2月25日 22時) (
レス) id: 4118c67c05 (このIDを非表示/違反報告)
Syara(プロフ) - 滅茶苦茶面白かったです…!!荼毘くんが最推しなのですが他のキャラクター達も読んでみたところ魅力がたくさん…推しが増えてしまいそうです… (2023年2月2日 22時) (レス) id: ebcd0fa8e6 (このIDを非表示/違反報告)
累 - 鉄哲君の物語の甘酸っぱさに1人悶えておりました！とても良い物語ありがとうございました！ (2021年8月16日 9時) (レス) id: 1eb84dbd89 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 短編もステキです(*´ω｀*)かっちゃん姉弟夢…切ないけどツボです！幸せになってほしい(切実) (2019年2月21日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ - 面白いです!リクエストなのですが、飯田君とオールマイトをお願いします! (2018年8月28日 18時) (レス) id: 23dcbd0823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：八尋 | 作成日時：2017年5月27日 17時
