幼馴染と既知｜切島鋭児郎 ページ12
｢鋭児郎、今日何も用事ないよね？
一緒に帰ろ！｣
｢おう！｣
隣同士の家で、幼い頃からの仲である俺達は、こうして今でも2人で帰ることが多い。
何も変わらない。二人の関係。
変わったこと。
強いていえば、
俺がAのことを好きになってしまったことだろうか。
この関係を崩してしまえば、彼女とは疎遠になってしまうのだろう。
それだけは嫌だ。
せめて近くで、見守ることを許してくれ。
.
.
帰り道で、Aが口を開く。
｢ねえねえ、鋭児郎。爆豪くんの個性どう思う？｣
｢爆豪？｣
｢うん！爆破の個性、強くて憧れちゃう
あとあの悪人ヅラ、私は嫌いじゃないけどな｣
爆発太郎…なんちゃって、と冗談を言うAは、凄く楽しそうだ。
彼女が他人に興味を示すのは珍しく、つい何か変な感情が湧く。
｢爆豪のこと、よく見てんだな｣
不意に出てしまった言葉。
口を慌てて抑えると、彼女はわけのわからない顔をする。
何かを見兼ねたのか、Aは優しく笑った。
｢Ａ組の子は皆面白いからね。ちゃんと観察してる｣
｢人間観察怖ぇよ。｣
俺の感情を読み取ったのか、ちゃんと奥を見据えて彼女は言った。
俺はそれにそっけない対応しかできない。
性格ダメだな、と思いつつも笑いながら会話を交わすAに癒されてしまう。
｢鋭児郎のことは別に見てないよ｣
｢えっ｣
｢だって観察しなくても、
鋭児郎のことは私が一番よく知ってるもん｣
えっへん、 と効果音が付きそうなくらい胸を貼った態度を見せた。
…いらない心配だったか。
さっきまでの自分の言動に笑ってしまった。
｢な、何笑ってるの｣
｢ははっ、何もねーよ
俺だってAのこと一番知ってるし！｣
｢なっ｣
Aの手をぎゅっと握って引っ張った。
.
.
｢早く帰ろーぜ、｣
｢今日晩御飯うちで食べてく？｣
｢いいのか！？｣
2人で帰る通学路は、また違った景色が見えて好きだ
『私が君を好きなことは、流石の君でも知らないだろう』
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タナタ(プロフ) - 文章の書き方がとても素敵です！良ければ、ホークス書いて欲しいです！これからよ応援しています！ (2月25日 22時) (
レス) id: 4118c67c05 (このIDを非表示/違反報告)
Syara(プロフ) - 滅茶苦茶面白かったです…!!荼毘くんが最推しなのですが他のキャラクター達も読んでみたところ魅力がたくさん…推しが増えてしまいそうです… (2023年2月2日 22時) (レス) id: ebcd0fa8e6 (このIDを非表示/違反報告)
累 - 鉄哲君の物語の甘酸っぱさに1人悶えておりました！とても良い物語ありがとうございました！ (2021年8月16日 9時) (レス) id: 1eb84dbd89 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 短編もステキです(*´ω｀*)かっちゃん姉弟夢…切ないけどツボです！幸せになってほしい(切実) (2019年2月21日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ - 面白いです!リクエストなのですが、飯田君とオールマイトをお願いします! (2018年8月28日 18時) (レス) id: 23dcbd0823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：八尋 | 作成日時：2017年5月27日 17時
