Episode18 試練 ページ20
＿＿しかし、次のTordの言葉で私の笑顔は凍りつくことになった。
「もちろん俺も一緒な」
………
？
イッショ……いっしょ……一緒………
『一緒？！？！？！』
「うお、うるさっ」
クッソ、純粋に喜んだ私が馬鹿だった。相手はTordだ。善意でベッドを貸してくれるような人間じゃない(失礼)
ニヤついた顔で差も平然と言うTordに私は勿論猛抗議。しかしTordの意見は揺るがなかった。
『一緒に寝れるわけないでしょうが！！』
「いいのかー？そんな事言って。このベッドで寝られるチャンスなんか今回しかないぜ？」
『バーカそんな脅しに引っ掛かるか！そもそも購入者は私だし決定権はこっちにある！！』
「もし寝るんなら本の制作手伝うぞ」
『よし寝よう』
………………あ、やべ。
「決まりだな。今更嫌とか言うなよ？」
あ、あぁ……マジすか。やっちまった。
私の頭を楽しそうに軽く叩きながらTordは満足気に部屋を後にした。部屋に残されたのはベッドと私とその他家具＿＿そして多大なる後悔。
本の制作に付き合ってくれると聞いて即答してしまった。私ってこんなにチョロい人間だっけ？自分自身に呆れて思わずため息が出る。
『…拒否したらヤバいだろうなぁ』
何をしでかされるか分からん。もしかしたら銃で脅されるかもしれない。いやいや、そもそもなんでアイツはそこまでして私と寝たがるんだ。まだ会って3日の怪しい女だぞ？無警戒すぎる。
＿＿いや、むしろそれが原因かもしれない。私が男慣れしていないとあっちは気付いているはず。それを利用して私から情報を引き出す魂胆なのかもしれない。
ハニートラップならぬダーリントラップってか？
とんだ迷惑だ。そんなに私が信用ならないのか…まあそれも仕方が無い。それじゃあこっちも信用獲得の為に利用させて貰おうではないか。
『覚えてろよTord…！』
私はそんな来るべき決戦の夜の為、強く拳を握った。
***
＿＿と、まあ決心したはいいものの。
やはり1人の女として私が緊張しないはずがなかった。
箸を持つ手が小刻みにプルプル震える。おかずを上手く掴めず何度も落としながらも、私はなんとか口へ運んだ。
…うん、味しない。
過度なストレスが掛かると味がしなくなるってホントなんだな。私の場合は緊張がとんでもないからなんだけども。
そんな私の様子を向かいに座っているTordはニヤニヤしながら眺めている。考えている事が見透かされている気がしてあまり気分が良くない。
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ベンザチャン(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです！！Tordと夢主の相性が抜群ですね！！！（？）無理せず更新頑張ってください！ (2023年1月25日 8時) (
レス) id: 7db4a09c58 (このIDを非表示/違反報告)
大祝 - お久しぶりですー!この作品大好きだったので更新嬉しいです! (2022年10月28日 17時) (レス) id: e74f7c17fb (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - いつも楽しみに待っていました！これからの展開を楽しみにしています！ (2022年10月28日 17時) (レス) @page29 id: e11f93c1d4 (このIDを非表示/違反報告)
omio(プロフ) - 更新待ってました！来る日も来る日もチェックさせて頂いていましたが本当に嬉しすぎてやばいです!!次の更新も心待ちにしてます！ (2022年10月27日 18時) (レス) id: 0610d9afb5 (このIDを非表示/違反報告)
ベンザチャン(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです！相変わらずの豊富な語彙力羨ましいです…！無理せず更新頑張ってください！！ (2022年10月27日 8時) (レス) id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はちまき | 作成日時：2022年7月10日 21時
