城にて ページ8
「…貴様、起きる時間はいつだ？」
『7じくらい』
「分かった…それまで私の家で面倒見てやる。仕事も私が手伝うから何としてでも空き時間を作れ。やる事やれば村の糞共も文句はあるまい…いいか、勘違いするな？私は自分の公務と私情の為に貴様を手助けするのだからな！くれぐれも貴様の為にやっている等と思うなよ！」
未だ不機嫌に頭を掻くルシアだったがアルトは純粋な笑顔でコクコクと頷いた
(こいつ本当にわかってるのか？)
眉間にシワを寄せながらもルシアはアルトの手を掴むといった
「帰るぞ。」
その言葉と共に二人は現世から消えた
ーーーーー
「フフフ…これだけやればルシア様も文句はない筈。どこもかしこも舐められる位ちゃんと掃除したぞー！これで今日ばっかりは怒られないで済むといいなぁ…はぁ…」
ここは魔界
そんな魔界に聳え立つ城の中
白黒の色をした悪魔はハタキ片手にため息をついた
彼の名はミノス
この巨大で広大な城の管理をたった一人でしている執事悪魔である
彼はこの城の主であるルシアにこき使われながらも日々雑務をこなしている上級悪魔…なのだが、その実力は弱く悪魔の中でも下位の存在なのだ
ミノスは豪奢に飾られているかつて魔界を治めていた魔物達の首の手入れをしながら鼻歌をした
しかし
「やっほーミノスー！」
「どわっはー！？」
突然のタックルにミノスは横に押し倒された
ミノスはキッと押し倒してきた者を睨み付ける
「またなのアレー！？タックルはやめてって言ってるでしょ！君大蛇なんだから下手したらここいら一帯の貴重な置き物全部駄目になるんだけど！？気をつけてよ！」
「えっへへーごめんねぇ？」
「アレー、やりすぎ。」
「ごめんお姉ちゃん！次はもっと軽くやるね！」
ハートの眼帯を身につけ、舌をちょろっと出して笑う白き大蛇
彼女の名はアレー
もう一方もまた白い大蛇で、アレーとは反対の目にダイヤの眼帯をつけている
名をコレーという
アレーの姉である
2匹は姉妹でルシアの警護と魔界の政務の補佐をしている
そんな二匹を忌々しげに見つめながらミノスは立ち上がった
「全く…何か物壊して怒られるの僕なんだからね！？」
「はーいはいごめんってば！」
「…もう少し、落ち着きを持って行動すべき。」
「わかってるって！心配性だなー！」
そんな会話をしていると下でドアの開く音がした
ルシアが帰宅してきたのである
「うわ！帰ってきた！早く行かなきゃ殺される！」
「あ！私も行く！」
「待って二人共…」
三人は急いで降り、主を迎えた
…しかし目の前の光景に三人は石の様に固まった
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闇鍋ソース(プロフ) - ナイフさん» ありがとうございます！今後も作る機会があれば続きを書きますのでよろしくお願いいたします (2019年8月17日 1時) (
レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
ナイフ(プロフ) - シリアスとギャグの使い分けがとても巧で、あっという間に最後まで読んでしまいました。とても面白かったです……。素敵な作品をありがとうございます。 (2019年8月16日 23時) (レス) id: db7c72b981 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - いちごシロップさん» コメントありがとうございます！頑張らせて頂きます！ (2019年5月2日 2時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
いちごシロップ - 悪魔と人間が友達になる、って冒頭からほっこりしちゃいました。でもシリアスな場面もあって…。とにかくとても面白いです！これからも頑張ってください！ (2019年5月1日 23時) (レス) id: 99dc49cbe7 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - まゆみさん» 人外×人間が大好きなんですよ…！ (2019年3月31日 19時) (レス) id: 32007db41f (このIDを非表示/違反報告)
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