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第二十三話 ページ24

全く……全くもって……!

「屈辱だ……!」

一旦執務室へ戻り机に頭を打ち付ける
キモオタデブにくみしかれるわコスプレされかけるわ……しかもそれを一に助けられるわ……
これじゃまるで私が漫画のヒロインじゃないか!
しかもあの不審者捕まえたのも一ときた
まぁ何はともあれ今後警備強化を始め、招待客は入念に選別せねば……

「西園寺様、コーヒーお持ちしました。災難でしたね。」

「ああ……」

一から出されたコーヒーを素直に飲む
もう難癖つけるのも面倒だし馬鹿馬鹿しくなってきた
こいつは優秀
それは事実なのだ
いつものように気だるげにボーッとしているこいつだが実力は認めざる終えない
悔しいが
物凄く悔しいが

「そのだな……一。」

「はい?」

「……今日の活躍は見事だった。だから……何か褒美をやりたい。何がいい?」

「褒美……」

一は暫し考えた
しかしその直後携帯が鳴った
一のものだ

「あ、すみません。すぐに戻ります。返事はその後でも?」

「え、ああ。すぐ戻れよ?」

「はい。」

一は足早に部屋をあとにした
入れ替わりのように水無瀬が入ってきた

「随分と仲良くなったようで。」

「バカいえ。主従関係に変わりはない。」

「またまたー!あんなに柔らかく笑う西園寺様見たことありませんよー?」

「……はっ?」

笑う?
誰が?

「ほら、ヨーヨー釣りの時の表情。たまたま見かけましたので写真に。フフ……まるで恋人ですねー?やっぱりそういうご関係でー?」

そこに写されていたのは朗らかに笑う二人の青年
……間違いなく私と一だった
まるで旧知の仲と言われても過言ではないそれに私は顔が熱くなる
この私が?
……あり得ない!

「み、み、認めない!私は認めないぞこんなの!」

「事実ですので……」

「アァァァァ!」

嫌に笑う水無瀬を追いかけ回しながら私は混乱していた
そんなことあるのか?
だとしたら私は次にどんな顔してあいつに会えと!
途中見えた鏡に写る顔はまるで林檎のように赤く熟れていた

ーーーーー

薄暗い廊下
人気のない暗がりで一はスマホを開いた

「はい。」

「出るのがおせぇよ。」

「すんません。西園寺様と話してたもので。」

「はっ!随分と執事が柄についてんなぁ?まさかとは思うが情にぼたされた訳じゃねぇよなぁ?」

「……まさか。」

「ならいい。近々作戦に移る。あいつに関する情報も集まってきた。それまであいつに作戦について悟らせるな。それがお前の任務。いいな?」

「……了解。」

「クハハッ……これでようやく、下剋上が果たせる……!」

笑い声をスマホ越しに一は真顔だった

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作者名:闇鍋ソース&ナイフ x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mesemoaLOVE/  
作成日時:2019年8月18日 20時

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