(68)本 ページ29
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何か只事では無い事とは思っていたが、真逆結婚とはね。まあ私達ももう20過ぎたし結婚くらいしても可笑しくないか。
…誰かとキスした事ないけどな、私(悲しい)
(たぶんファーストキスの相手は小さい時可愛がってたぬいぐるみのクマさん)
何だか少し自分に虚しさを感じながらも黙々と本を取り出していると、背中越しに其れ迄黙っていた声が聞こえてきた。
『何?ごめん、聞こえなかった』
「…本、1冊貸せ」
『……いいけど、中也
「一寸興味が湧いたんだよ」
珍しい事もあるもんだな。怪談というか、今迄中也が読書に没頭している所を余り見た事がなかった。
まあ、忙しいというのも理由だろうが。
どれが良いか頭の中に此れ迄何度も読み返してきた
『…あ、ねえ話変えて悪いんだけどさ、私の役職はどうなるの?』
「其れは今迄通りだ。残念だったなァ?」
『すっごく残念…』
「手前さっきから何なンだよ!!!」
とうとう立ち上がった中也に身構える。
然し、中也は大きく溜め息を吐くと其の侭ガタンと椅子に座り直した。
何時もなら躊躇い無く仕掛けてくるのに。
驚きを隠せずに呆然と突っ立っていると、中也がまた口を開く。
「…偶には飯でも食いに行くか」
『え、何なに奢り?』
「あ?…まあ、今日くらいは良いぜ」
『やったね!じゃあ何処かの高級ホテルにでも行こう!』
「行かねぇよ莫迦!!」
此の晩、勤務上がりの下級構成員数人が手を繋ぎながら車に乗り込む五大幹部と其の補佐を見かけたとか。
まあ其の実は、
『ねーぇー、折角だからタクシーでも呼ぼうよ〜。中也の奢りなんでしょ〜?』
「ざけんな、手前は俺にどんだけ金使わせる気だ!」
『だって中也の車綺麗すぎて気が引けンだもん!!』
「"もん"じゃねェよ気持ち悪りぃ、早く乗れ!!」
と何時も通りの仲だったのだが。
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ヤマダノオロチ(プロフ) - Yuukiさん» ありがとうございます!やっと構想がまとまってきました。これからもよろしくお願い致します! (2017年2月18日 23時) (レス) id: b2832ff97e (このIDを非表示/違反報告)
Yuuki(プロフ) - とても面白かったです!スランプで大変だと思いますが、これからも頑張ってください!応援してます!! (2017年2月18日 23時) (レス) id: 3720d37733 (このIDを非表示/違反報告)
ヤマダノオロチ(プロフ) - 天さんさん» コメントありがとうございます!上から目線だなんてそんな事無いですよ!?お褒めに預かり光栄です(>_<)最近はラブソングばっか聴いてて、主と中也くっつけたい〜とか考えてます(笑)これからも頑張ります! (2017年2月14日 20時) (レス) id: b2832ff97e (このIDを非表示/違反報告)
天さん - う、上から目線で失礼しましたぁああッ!! (2017年2月14日 19時) (レス) id: 6b9cd4fe2d (このIDを非表示/違反報告)
天さん - スランプ大変ですよね…文章とか読みやすくて好きです!頑張ってください(*´ω`*)ちなみに、私はスランプの時は曲を聞いてます。曲聞いてるとネタがポンポン出てきますので…!これからも応援してます(´˘`*) (2017年2月14日 19時) (レス) id: 6b9cd4fe2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤマダノオロチ | 作成日時:2016年9月4日 20時