▼ハグ ページ17
＊コウ＊
「Aーー！」
何＿＿と言う間もなくギュゥゥゥと抱きしめられる身体。心臓に悪いからやめてくれと何度も頼んだがこのザマなのでもう諦めた。
まあ……別に嫌じゃないし。
「はーっ癒やされた」
「それは良かったです」
「うん、いつもありがとう！」
恋人に「いつも抱きしめさせてくれてありがとう」とか言うのはこの男くらいじゃなかろうか。
寧ろ「いつもありがとう」と言うべきなのは自分の方だとわかっていても、Aはなかなか素直になれないでいた。
でも、彼女のそんな所も理解して包み込んでくれるのがコウだった。
そんな彼の優しさに少しでも応えたくて、Aは自分より一回り大きなその背中に控えめに手を回した。
いつもコウがしてくれるように、ギュッと軽く力を込める。言葉にできないこの気持ちが、欠片でも伝わるように。
「……へへっ。珍しいね」
コウは一瞬だけ見張った目を柔らかに細めた。何でもそつなくこなすくせに、自分の気持ちを表す事に関しては不器用で。
だけど彼女のそんな所がどうしようもなく愛おしい。
「好きだよ、A。大好き」
「……私も」
「じゃあ愛してる」
「じゃあって何」
そう言って笑った彼女の顔が見たくて、コウはゆっくり距離をあけた。まだ赤さの残る顔から、先程の行動でAがどれだけ勇気を出したか伝わる。
さっきから胸が一杯で、溢れそうだ。
そんな気持ちをすぐ行動に移せるところが、彼のいい所。腕を伸ばして、「もう1回ぎゅってしたい」。
「いいよ。何回でも」。そっと腕の中に入ったAが小さな声で言った。
「ずっとこうしていられそう」
「じゃあ、ずっとこうしてて」
「……何か、今日のA……すごいドキドキする」
確かにバクバクと大きく聴こえる鼓動に、Aは嬉しくなった。まあ、自分のもかなり早いスピードではあるが。
「たまには、ね」
「いつもでもいいんだよ？」
「いつもじゃドキドキしなくなっちゃうじゃん」
「うーん……心臓に悪い」
Aの次の目標は自分から彼を抱きしめることに決まった。
＊＊＊
ちょっと待って……コウも何故かブランク感じる……(笑)※またまた最推し
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ゆのみ(プロフ) - 蒼空さん» 遅くなってすみませんでした！そう言っていただけて安心しました……(泣) (2021年2月25日 23時) (
レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
蒼空(プロフ) - リクエスト答えていただきありがとうございました！いやもう最高です……！表現がおしゃれだし神がかってて本当にキュンキュンします…。 (2021年2月25日 22時) (レス) id: 9ca5b9580d (このIDを非表示/違反報告)
ゆのみ(プロフ) - しゃんはいさん» こちらこそありがとうございました！そんな褒め方されたら泣きます(T_T)これからもよろしくお願いします！ (2021年1月12日 15時) (レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
しゃんはい(プロフ) - リクエストに答えてくださってありがとうございました！ゆのみさんのお話はリアルさの中にあるきゅんという感じですごく大好きです！！ (2021年1月12日 8時) (レス) id: 4db072daa3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのみ(プロフ) - さくらさん» 初めまして。少しお待たせしてしまうかもしれませんが、ぜひ書かせていただきます！ありがとうございます！ (2021年1月9日 23時) (レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆのみ | 作成日時：2019年12月29日 0時
