ポケモンのいる世界から大海賊時代の世界へ (ページ17)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:17,178 hit

15話ページ17

レ「(彼等から事情を引き出すのに時間がかかりそうだな)」
レイリーが出した答えは、宴の喧噪に飲まれていく。

レ「結局はどうするんだい？」
レイリーは二人のやり取りから、席を外しルカリオを話す様子を伺っている。

ルカリオ「アイツらは腹立ちはしますが、かといって船も島に置いていってしまった……‥」
「ルカリオ。私は言っているけど海賊になる気はないから、安心して。」
ルカリオ「心得ています。私とて、我が主と一緒じゃなければ嫌にございます。」
「…………」

楽しそうで嬉しそうな光景に彼女は目を細める。
それは数年前までいた、ポケモン達がいる世界にいたのだから。

ルカリオ「寂しい顔をさせないでください。主がそんな顔をさせたら、私も寂しくなります。」
「うん、分かったよルカリオ。」

それはどうやらルカリオも同じらしい。ポツリと呟いた彼女の言葉にルカリオは宥めている。

「ねぇ、ルカリオ」
ルカリオ「何でしょうか？我が主」
「ルカリオは人間が嫌いのは分かっているけど、少しだけあの輪に入っても良いかな？」
ルカリオ「！」

主君を見上げるルカリオは一瞬目を見開くが、直ぐに

ルカリオ「……‥仕方がないですね。我が主がそう言うなら、少しだけですよ。」
「ありがとうね、ルカリオ。」
フタバはルカリオに抱きついた。
ルカリオ「恥ずかしいですぞ、我が主！///」
ルカリオは恥ずかしそうに手で顔を隠していた。

決意を決めた二人にタイミング良くロジャーの声がかかる。

ロ「おい、お前等！宴だぞ！そろそろ真ん中に来いよ！！」

二人は互いに顔を見合わせ、輪の中心へ立ち止まった。フタバは帽子を外し、ルカリオはフタバの横を歩く。

「申し遅れました！私はフタバ……･それで私の横にいるのは」
ルカリオ「フタバ様のパートナーだ！」
「私達は旅人で、海賊になる気はありません。戦闘に参加する気はないですが！しばらく居候としてこの船にお世話になりますので、宜しくお願いします！！」

「「「「「えぇぇぇぇぇ！？」」」」」

レ「ﾊｯﾊｯﾊ！そう来たか！」
叫び声が聞こえる中、レイリーだけが笑っていた。

居候宣言をした後に浴びらせられたのは質問の嵐だった。
まるで初めて会ったかのように扱いを受けるフタバとルカリオ。
ルカリオは「我が主の邪魔をするな！」と怒っていて、フタバは苦笑いを浮かべ答えれる所だけは答えた。

しばらく落ち着いた頃、フタバの目の前に現れたのは麦わら帽子を被った少年だった。