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私が立つと同時に椅子はひっくり返り
そのまま無言で保健室の鍵を開け出て行こうとするシャオロン
ひとらんが私の空いた手を掴み心配そうに見てきた
『大丈夫だから』
「…シャオロン、泣かせたら許さないよ」
「……」
『っ…ごめん皆、先帰ってて』
シャオロンに手を引かれたまま保健室から出る
彼の手は先程とは違い震えてはない
鞄も置いてきてしまったし、多分彼のこれは衝動だ
彼が開けた先は空き教室のベランダの窓
外はもう日が暮れていて、グラウンドでは聞き覚えのあるコネシマの声が響いている
シャオロンは私の手を離した後に、その場に座り込み「クソっ…」と嘆いていて
私はその隣に座りぼんやり空を眺めた
風が吹いていて、彼の茶色の髪が揺れる
「…記憶なんて思い出さん方がええ」
『うん』
「でもな、お前が俺以外と話してたり笑ってたりすると心のどこかで…何かを忘れてる……誰かが俺を呼んでるんや」
『…うん』
「思い出そうとする度、頭ん中に真っ白なってお前の…Aの……死んでる姿が…見えんねん」
『…シャオちゃんは、最後看取ってくれたんだよね…知ってるようっすら見えてた』
「反応もせんかった癖によく言うわ…声掛けても体揺さぶってもコッチ見向きもしないし…グルッペンは泣いて離さんし…前世なんて楽しいこと無かったやん……」
『戻ってたんだ』
「…アイツらがお前と話してんの見てずっっと嫉妬しててん、思い出した言うてもハッキリ思い出してへんし、Aの死に際しか見えんしそれがホンマにAなのかも分からんかった…でも、この間卯月の件で首締められたお前見て自然に涙が出て……俺、また助けられんのかって…思って…」
ポタポタと涙が地面へ
彼は空を見てゆっくり息を吐く
「…A、俺思い出したくない訳やない、お前の死と直面するのが……怖い、何よりも怖かってん…お前があの時のAなら…尚更、嫌やねん…また俺は後悔をする…助けられないなら出会わない方がマシやったって…思ってまうねん」
『…出会わない方良かったなんて…思わないでよ……まだ記憶がちゃんと戻ってないからっ…そういう事言うんだよ…っ私は、どんな終期でも…みんなと出会えてよかったって…、あの時だって…っ』
抑えていた涙が、溢れ出て
シャオロンが私の背中に手を回し肩に顔を埋め
震えていた彼は何かを食いしばるように涙を流していた
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りん - 私、この話読んでるときときどき泣いてました。そして100話！凄いですね (2020年3月11日 9時) (
レス) id: 2cbf0b2098 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - はちまるさん» 返信ありがとうございます。解釈があってるのか確認できて良かったです。作品大変面白かったです！更新楽しみにしてます (2019年12月24日 0時) (レス) id: d2182e9bad (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - 茜さん» コメントありがとうございます、そうです。変換されてないとの報告を受けまして今修正しました、読みにくくて申し訳ありません……これからもよろしくお願いします (2019年12月23日 23時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - ゆうさん» 私事ですが占ツク初心者でして自身のミスであれば直したいのですが、(友人)(美女)等の表記につきましては、携帯の方では通常に表示されていると思うのですが明日以降も続くようであれば問い合わせをしたいと思っておりますので申し訳ありませんが暫くお待ち下さい (2019年11月26日 0時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 色んな所で名前変換されてないのはバグでしょうか？ (2019年11月25日 23時) (レス) id: d5b9dc2666 (このIDを非表示/違反報告)
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