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耳元で「A」という優しい声が聞こえて
「俺今日行けんからちょっと電話したくてな」
『兄さん』
タバコを吸ってるのか電話越しでフゥーと息を吐く音が聞こえた
着信源は兄さんで、エーミールが収集したメンバーはもう保健室にいるらしい
仕事で来れない兄さんが心配で電話を掛けてくれたようだ
心做しか嬉しい自分がいる
「1人やないやろ、みんなおる…Aは昔みたいに笑って突き進めばええねん」
『でも失敗したら、私は今度こそシャオロンを』
「失敗なんてないやろ？シャオロンが、知りたいって思ったからAに近づいてきた、それをAが拒んだらアイツはもう何も手出し出来ないままや、追い込まれたままやで……？そっちの方がしんどいちゃうかな」
『…口滑らせたら、どうしよう…シャオロンが苦しんだら、泣いたら、前世なんて知らなきゃ良かったって思ってしまったら「さっきも言ったやん、1人やないロボロの時がちょっと危うかっただけ…なぁA、俺からのお願い」…何？』
少し黙った兄さんは、私に一言
「あいつらを救ってやってな」
と言い電話を切る
その後に「涙腺が死ぬ」という文が送られてきて、私は少し笑いゆっくり息を吐いた
保健室の前、2人はとっくに中へ
兄さんと電話をして勇気がもらえた
いちいちこんな事でうじうじする面倒な女になってしまった私を、誰も見捨てないでくれている
私に出来ること、今日は皆がいる
大丈夫
保健室の扉を開き、私は足を踏み出した
「A、お茶飲む？」
「俺の隣空いてるから」
「えええ、Aは俺の隣やろ」
「Aちゃん、扉は鍵閉めてな」
「何Aパシってんねんエーミール」
「……うるっさいわお前ら！静かにしろや！主役は俺やねん！」
騒がしい保健室
私は言われた通り鍵を閉めてひとらんの隣へ座る
ロボロが少しむくれた顔をしたが、まぁ仕方ない
机を挟み、対面にシャオロンとエーミールとしんぺい神がいて
私の横はひとらん、その横がロボロ
何だこのお見合いみたいな感じは
「さ、話しようか」
お茶を机に置いてくれたしんぺい神が私の顔を見て微笑んだ
緊張している、手が震える
その手を机の下に隠していればひとらんの手が私の手を握った
顔を見ると「大丈夫」って笑ってくれて
私は震える口をゆっくり開いた
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りん - 私、この話読んでるときときどき泣いてました。そして100話！凄いですね (2020年3月11日 9時) (
レス) id: 2cbf0b2098 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - はちまるさん» 返信ありがとうございます。解釈があってるのか確認できて良かったです。作品大変面白かったです！更新楽しみにしてます (2019年12月24日 0時) (レス) id: d2182e9bad (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - 茜さん» コメントありがとうございます、そうです。変換されてないとの報告を受けまして今修正しました、読みにくくて申し訳ありません……これからもよろしくお願いします (2019年12月23日 23時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - ゆうさん» 私事ですが占ツク初心者でして自身のミスであれば直したいのですが、(友人)(美女)等の表記につきましては、携帯の方では通常に表示されていると思うのですが明日以降も続くようであれば問い合わせをしたいと思っておりますので申し訳ありませんが暫くお待ち下さい (2019年11月26日 0時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 色んな所で名前変換されてないのはバグでしょうか？ (2019年11月25日 23時) (レス) id: d5b9dc2666 (このIDを非表示/違反報告)
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