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「私が今ここで死ねば、あんたは不幸になる」
そういった彼女は自分に剣を向け
「みんなあんたを嫌う」と泣きながら笑った
私が嫌われる為なら、自分の命さえも捨ててしまう彼女に、昔の自分を思い出し涙を流す
……そういう生き方ばかり見てきたから
そういう生き方しか、知らないから
『私は、あなたが死んだところで不幸にならない』
「っ！うるさい！！」
『……ねえ、楓ちゃん…』
「近づかないで！！！」
「殺しなさい、楓！！」
『だ、誰…？』
「殺せば、あなたがここのお城のお姫様よ？そしたら、私達にたくさんのお金が入るでしょう？」
「グルッペン･フューラーも、この国も私達の物ね」
そうだ、この人は
彼女の母親
自分の子供さえ見てあげられない人間だ
情緒が不安定な彼女に向かい口を開く女
あのままだと、あの女は殺される
自分の娘に
……自分の母親を殺すのは
「うるさいうるさいうるさいうるさいっっ！！！！！死ね！！！！！」
殺してから、気づくのは
もう遅い
楓ちゃんが女に向けた刃先
それを受け止めるのは、覚悟があった
戦争を沢山してきて、人を沢山殺して
殺人鬼に変わりはないのに、こんな時にだけ偽善者ぶって
母親を突き飛ばし、刃物の前で手を広げる
泣いている彼女と視線が合い
その瞬間に、彼女の振るった剣が私の体を突き破った
痛い
母親は顔を真っ赤にして、娘に向かい手を上げようとしたが私の『やめて』と言う大声にすぐ背を向け走り去っていく
『……早く、逃げて…殺されるわよ…っ』
「あんたなんて、大っ嫌い…っ！！」
『いいから、早く』
「あんたばっかり、愛されて」
『早く』
「……っ、みんな、あんたの存在なんか忘れちゃえばいいのに」
……この言葉が
やけに心臓に来た
楓ちゃんはその後走って去っていった
燃え上がる図書室
無酸素状態になりながら、短く呼吸を繰り返す
痛みさえ無くなり、体が麻痺しはじめて
トントンが来て、グルッペンが来て……
みんなが、私を
忘れないでなんて、言えなかった
私なんて忘れて、幸せな人生を
……あの時、誰も救えなかった後悔を
今思い出す
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
��が最終章になりそうです
あとがきが書けなくて申し訳ありません
よろしくお願いします
2020-01-27
はちまる
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ﾏﾓﾙ - 小説タイトル｢414｣が抜けてますよー (2020年1月27日 10時) (
レス) id: b586f5dcc3 (このIDを非表示/違反報告)
ラテラル - 自分の靴の上にスノードロップがあったら普通に怖いですよね。読んでいたらこの花が出て来てビックリしました (2020年1月26日 22時) (レス) id: a6f89088d1 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮 - じっくりと読んできましたが最高です。泣ける場面もあって…終わってほしくない！と思ってしまいます笑応援しております。頑張ってください！ (2020年1月26日 20時) (レス) id: 3cde28d88e (このIDを非表示/違反報告)
キアラ(プロフ) - 続きが気になるぅぅ!もう毎日！楽しみにしてます！もう通知が来たらはっ！転生しました｡か？って思ってすぐ占いツクールに来てしまいます笑とても面白いのでラストスパート頑張って下さい！ (2020年1月26日 10時) (レス) id: 9f6d02a74a (このIDを非表示/違反報告)
ロア - 面白すぎて泣きそう色んな意味ですごいです！これからも楽しみにしてます！ (2020年1月20日 18時) (レス) id: 4d25c318a8 (このIDを非表示/違反報告)
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