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倉岡「どうする？先着替えちゃう？」
翔「そうだね」
水着に着替えるために、海の家へ向かう。
んだけど……。
どうしよう。
私……実は水着持ってきてない。
家にはスクール水着しかなくて、買うって言ってもどんなのを買えばいいか分かんなくて。
結局、買えないまま今日になっちゃったから……。
朝櫻井くんに会ってすぐ言おうと思ったけど、言い出せなかったし。
一人心の中で、〈どうしよう、どうしよう〉と呟きながら、三人の後をついていく。
けど、どうしようもないまま辿り着いた海の家の入り口。
翔「男子と女子で別れて、着替え終わったらこの辺で集合しよう」
倉岡「なんかあったらラインして」
茉奈「うん、了解」
やばい。
どうしよう……！
翔「中原？」
「……っ、」
翔「どした？大丈夫？」
顔を上げると、櫻井くんの気にかけるような視線とぶつかった。
「あ、あの……」
翔「うん」
「…………ごめんなさい。私、持ってきてなくて……その、」
茉奈「あ、水着？」
立木さんの言葉に、こくんと頷く。
倉岡「え、まじで？」
茉奈「そっかぁ……」
「ごめんなさい、海なのに、」
倉岡くんの驚いた声と立木さんの残念そうな声に、萎縮していたら。
翔「ごめん、俺が悪かった」
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作者名：さくらこ | 作成日時：2019年6月23日 17時
