女王蜂に蜂蜜2【山口忠】

11.自信喪失 ページ11

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山口side



いつもより暗い顔をしてたのかな。
意識してないうちにため息も出てしまったみたいだ。
嶋田さんに、疲れてるのか？？今日はやめとくか？なんて言われてしまった。
Aに距離を置こうと言われて驚いた。
Aはいつも完璧で強くて…
まさかあんなに色んなことを気にしているなんて思ってなかった。

前にも思ったけど、俺なんかよりツッキーの方がAのこと
理解してあげられるんじゃないかって思ったら
落ち込むより情けない気持ちが先にきた。




「忠くん…Aちゃんと喧嘩でもしたの？」



嶋田マートのバイトの女の子・愛ちゃんは、話しやすくて優しくて
話してすぐに仲良くなった子。
まあ彼女との仲を誤解されてAには怒られちゃったけど…。



「喧嘩っていうか…俺がAのことわかってあげられなくて怒らせちゃった」

「そうなんだ…。Aちゃんて有名人だし、可愛いし…
ちょっとした芸能人みたいなものだもん、住む世界が違う人っていうか…
わからなくても仕方ないんじゃないかな」



愛ちゃんに言われた言葉はすごくしっくりくる。
ツッキーには、Aのこと無敵だって思ってるって言われたけど
実際、完璧だし、無敵じゃん…。



「やっぱ、あんな綺麗な子が俺の彼女なんてみんな変だって思うよね」

「そんなことない！忠くんは優しいし、かっこいいから！
Aちゃんみたいにすごい人でも好きになっちゃうくらい、魅力的なんだよ！」


愛ちゃんに励まされて、少し元気が出た。

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