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紫「おいしい？」
「はい、とっても！」
紫「そう、よかった」
「紫耀さんのは美味しいですか？」
紫「はい、とっても！笑」
「真似しないでください、」
紫「はーい笑」
笑うと、とろんと垂れる目尻に
心臓がきゅっと締め付けられる。
紫「それにしても、
Aちゃん食べ方すごく綺麗だね」
「え、本当ですか？」
紫「うん、それに
すごく美味しそうに食べるよね」
「なんか恥ずかしいです、」
紫「恥ずかしい？」
「はい、
あ、紫耀さん、目つむってください」
紫「え、どうした？」
「ほんの一瞬だけ、」
紫「わかった」
私は、紫耀さんの口元に
クリームがついているのを見つけ、
そっと手をのばした。
ついてますよって教えれば済むはずなのに
紫耀さんにドキドキしてほしい、という思いが
先走ってしまったことを
許してください。
唇のほんの少し触れてしまったことも…
紫「ついてた？」
「はい、可愛らしかったですよ」
紫「はずかし、笑
でも、ありがと」
「いえいえ、」
そう言って
視線をケーキに落としたとき、
紫「あ、ちょっとまって
Aちゃんも目、つむって？」
「え、ついてます？」
紫「ほんの一瞬だけ」
「わかりました、」
私は、さっきの何倍ものスピートで
脈打つ鼓動を
必死で抑えていた。
だけど、
どこにも触れてこないし、
どれだけ待っても、
沈黙は破られないままだった。
ついに私のほうが
それに耐えられなくなって
ゆっくり目を開けると
頬杖をつきながら
いたずらに微笑みながら
私をみつめていた。
「え、？」
紫「ドキドキした？」
「…はい、」
紫「それ、さっきの俺の気持ち
わかった？、」
「わかりました、」
紫「ほら、
早く食べて進めよ？」
少しの間は、
固まったままのフォークの動かし方を忘れ、
胸の響きがやむのを待っていた。
だけど、
こんな私でも
紫耀さんのことを
ドキドキさせられたんだって気づいたら
嬉しくて堪らなかった。
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椿茜(プロフ) - 名前変換が出来ていないので、確認と訂正の方よろしくお願い致します。 (2021年3月3日 8時) (
レス) id: ffddcc42e3 (このIDを非表示/違反報告)
椿茜(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただいていたのですが、5月のページのところに出てくる奈々葉でしたっけ？誰ですか？ってなってしまいました。 (2021年3月3日 8時) (レス) id: ffddcc42e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺花 | 作成日時：2021年1月15日 20時
