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つい、目を離せなくなってしまう横顔。
紫耀さんは、
時々固まってしまう私の
鼻を指先でつついてきたり、
シャーペンで頭をこつんとしてきたりする
その度に早まる鼓動は
全部、紫耀さんのせい。
とりあえず、間違えちゃった問題だけ
と言いながら、
1時間ほどつきっきりで
教えてくれていた。
今まで複雑に考えていたら数列も
紫耀さん流の解き方だと
早くて正確性があがるなあ
と感動したりもした。
紫「じゃあ次の問題ね、」
と、次のページをめくった時、
17時になると街に流れ始める音楽が
聞こえてきた。
紫「やばい、もう17時！？」
「すみません、
忙しいのに引き留めちゃってて、」
紫「ううん、全然平気
それに俺のほうが
夢中になっちゃってただけだから、
何も気にしなくていいよ」
「本当、ありがとうございます、」
紫「じゃあまた今度ね
中途半端でごめんね？
またね、」
そう言って、
すぐに書類やパソコンを片付け
足早にその店を出ていった。
急いでいながらも、
店を出るときは
きちんとお礼を言う姿に
憧れだと言い聞かせていた感情が
より大きくなった。
店に残された私は、
手元に残ったルーズリーフを見つめる。
教えてもらっているときは気づかなかった
イラストと"頑張れ〜"の文字。
マーキングの跡や
紫耀さんが残した計算過程。
店内のBGMがその間だけは
全く聞こえなくなるくらい、
さっきまでいた紫耀さんで
頭がいっぱいになった。
息遣いが聞こえるくらい、
前髪が触れるくらいの距離にいた時の
心の高鳴り。
まだ微かに鼻に残る
優しい香り。
全て残したまま、
紫耀さんは、
私の影に種をまいていった。
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椿茜(プロフ) - 名前変換が出来ていないので、確認と訂正の方よろしくお願い致します。 (2021年3月3日 8時) (
レス) id: ffddcc42e3 (このIDを非表示/違反報告)
椿茜(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただいていたのですが、5月のページのところに出てくる奈々葉でしたっけ？誰ですか？ってなってしまいました。 (2021年3月3日 8時) (レス) id: ffddcc42e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺花 | 作成日時：2021年1月15日 20時
