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ホワイトボードにはズラリと並び毒物の名前。
藤川「え……これ、まだ……何分経ってるんですか？名取、何分経ってるんだよ！」
名取「……20分」
藤川「20分！？20分って……どうにかなんないのか？早くしないと間に合わなくなる…！」
藤川先生の悲痛な叫びが初療室に響き渡り私は名取先生と雪村さんに目を向けた。
白石「名取先生、雪村さん！なにか思い出して！呼吸状態、身体の痛み、目の見え方、音の聞こえ方、皮膚に発疹は？なんでもいいの。思い出して」
藤川「頼む！名取、雪村……」
名取先生も雪村先生も少し難しそうな顔をしながら懸命に考えながらヘリでの状態を思い出してくれている。
雪村「えっと……吐き気がして、頭痛がして……呼吸が速くなって……」
藍沢先生の症状が悪化したことを冴島さんが伝えると藤川先生は絞り出すような声で「藍沢……」とつぶやきながら藍沢先生を見つめる。
雪村「周りが少しずつ見えづらくなって……」
雪村さんの話に耳を傾けながら未だ状況についていけていない頭をフル回転させて毒物について考え続ける。
すると名取先生が思い出したように呟いた。
名取「あ……甘いにおいがしました……」
雪村「甘いにおい？」
名取「患者が吐いた時に強くなって……なんか甘酸っぱいような……」
雪村「私は感じませんでした」
名取先生は感じて雪村さんは感じなかった甘いにおい……
白石「シアン！」
そういうと橘先生が頷いた。
すぐに解毒の指示を出すと初療室の時間が一気に動きだした。
処置が終わると藍沢先生と秋本さんはＩＣＵへと移した。
藍沢先生のベッドのかたわらに立つ名取先生に検査結果を詳しく伝えた。
白石「肺水腫は軽度だけど脳実質の腫れが強い……」
この先の言葉。
私が中々口にできない言葉を名取先生は努めて冷静に口に出した。
名取「植物状態になる可能性だってあるんですよね？」
私は沈黙することでその言葉に肯定した。
名取「今日、藍沢先生に処置で一回も怒られなかったんですよね……いつも怒られてばかりで……今日翔北に戻ったら藍沢先生にもっと処置について、藍沢先生の専門である脳について詳しい話を聞こうって思ってたのに……俺…藍沢先生をみて、藍沢先生にあこがれて…親父の反対を振り切ってやっとここで頑張ろうって決めたのに……」
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明日香 - RULIさん» コメントありがとうございます！更新が中々出来ず、その上長くなってしまい申し訳ないです。ただてさえ長いのにまだ長くなりそうですが頑張って書いていきますので引き続きご愛読頂けると嬉しいです。 (2019年8月2日 7時) (
レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
RULI - リクエスト、受け取って下さり、ありがとうございます、とても面白いです！流石だなと、おもいました！頑張って下さい！ (2019年8月1日 20時) (レス) id: 8fa7ebfbfe (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - ハートさん» コメントありがとうございます。読者の皆さんの応援が励みになっています。これからもゆっくりかもしれませんが更新頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2019年7月24日 18時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
ハート - 最新頑張ってください。応援しております (2019年7月24日 13時) (レス) id: f31ae08eec (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - ぱやさん» コメントありがとうございます。学生のため平日は忙しく中々更新が出来ないのですが主に土日や長期休みは頑張って更新したいと思っています。更新速度が遅いですが暖かく見守って応援して下さると嬉しいです！ (2019年7月12日 22時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
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