episode*38 ページ46
ハッと目を覚ますと、両手両足が縛られていた。なんだこの状況！？
全身が痛すぎる。まるで、体の内側からプロボクサーに殴られているみたいだ。
自分でも何言ってるのかわからない。
恐らく、痛みで思考がおかしくなっている。
『痛い痛い痛い痛い』
私はあまりの激痛に涙を流し、声を漏らした。
涙が伝った頬を�狠�か�瓩�優しく撫で、手を、頬から徐々に下げていった。体のラインを沿うように…
ぎゃー！！おまわりサーーン！！！
『ヤメロヤメロヤメロヤメ……っ』
痛みで声を出すのも億劫になってきた。
優しい、優しい手つきだ。
全身を慰めるように撫でられた。
激痛という鞭に対するように、�狠�か�瓩六笋魎鼎笋�す。
強烈な痛みに苛まれる全身は、暖かい手に触れられるたび、ビクッと震えた。
まずい。
躾けられそう。
「 …やはり女性でしたか 」
そこで初めて私の全身を触りまくる変態の声を聞いた。
…おいおいシャレにならない。
聞き間違いじゃなければ、確実にレイン先輩の声だ。私は勇気を振り絞り変態の顔を見た。…レイン先輩だった。
◆
何時間経っただろうか。
何十時間経っただろうか。
頭がおかしくなりそうだ。
いや、もう、おかしくなっている。
私の頬を撫でるレイン先輩の手。
私はそれに頬をすり寄せた。
まあ彼にすがるのも仕方ないことだろう。
たとえ彼のせいで苦しんでいるのだとしても、今この瞬間、この激痛を優しくいたわってくれるのは彼しかいないのだから。
「 …可哀相に 」
そう言うと、
レイン先輩は“私”の耳元に口を近づけた。
そして、低く囁く。
「―――痛みを快感に変えてあげましょうか」
『なんでもいい。もうなんでもいいから…』
�狒瓩�終われ。��
言い終わる前に、
二人の唇が近付いた。
◆
チュン、チュン
朝、自室で、何事もなかったかのように目覚めた。
痛みは無く、拘束されてもいない。
どうやら現実に戻ってきたらしい。
あれが中等部のレイン先輩とのメリーバッドエンド、か。
私がレイン先輩からの、最初の生徒会への誘いを断っていなかったら、ああいう人生のエンディングを迎えていたのだろうか。
もしそうなら、すごく嫌だ。
カミヤは、あの未来を回避するために私に“レインの誘いを断れ”と言ったのだろうか。
…カミヤのこと、もう少し信頼して良いかもしれない。
＊
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むっふぃ〜(プロフ) - ユーホニア大森林が来た時点で私は確信してしまった．．．この作者なら仲良くできｒ(((とても面白いです！これからも更新頑張ってください！！ (2018年9月9日 16時) (
レス) id: 3afe744d97 (このIDを非表示/違反報告)
漆黒の羽(プロフ) - 初音さん» 本当ですね(;ﾟДﾟ) ご報告感謝です (2017年9月2日 20時) (レス) id: ab31b519ce (このIDを非表示/違反報告)
初音 - 28の、「76時間耐久激痛」のとこ、丸3日間なら「72時間耐久激痛」ですよ！ (2017年8月14日 23時) (レス) id: c5530373f4 (このIDを非表示/違反報告)
漆黒の羽(プロフ) - のんいろ。(レオンさん» コメントありがとうございます。お察しの通りです（笑）ぼちぼちですが更新頑張ります(*'ω'*) (2017年3月1日 19時) (レス) id: 19bb651143 (このIDを非表示/違反報告)
のんいろ。(レオン(プロフ) - クラ…サクッス…ユーホニア…あっ(ストーリーが私の好みすぎて続きが気になってしかたないです…！更新頑張ってください！！ (2017年2月20日 17時) (レス) id: 98639aa88e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漆黒の羽 | 作成日時：2015年12月18日 18時
