番犬くんのセンラさん

31 番外編 ページ31

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本日、4月1日エイプリルフール。エイプリルフールというのは、毎年4月1日に嘘をつくとこと許される日であり、イタリアでは正午までとされているが、日本を含む他国では1日中行われている。


ということで、お解りの通りセンラに嘘をついていきたいのだが、まぁこれといって決めている訳でもない為、頭を悩ませる。センラはなんだかんだ言って私の事よく分かってるし、私の嘘を一瞬で見破る達人だから、不安要素もあるけれど、年に一度のせっかくのチャンスを逃す訳には行かないでしょ！


.....あ、いい案思いついた




｢佑月さん、起きて〜。朝ごはん食べましょ｣



ベットであれこれ考えてることも知らずに、センラは私が寝ていると思って起こしにきた。我ながら楽しい1日になりそうな妙案を思いついて、センラの反応を想像すると表情筋が仕事をしない。

今までの因縁を晴らしてやる！(特にない)




｢あれ、佑月さん眠いんです？妙に静かやね｣

｢.....別に。ほっといて｣

｢体調悪いんやったらセンラに言ってくださいよ。絶対ね。｣

｢食欲ない、もういらない｣

｢ちょちょ、どこ行くん？ほんま大丈夫？｣




私の演技力が試される時。センラに嘘をつけない私だけど、なんか今日はいける気がする！楽勝だよ！


今日の私は"センラを嫌いになった設定"
センラは私の保護者みたいなところもあるから、娘にはいつか反抗期は来るんだよってことを思い知らせるのが今日の目標だ。

一応、センラに恋してる身としては、保護者っていうのは不服だけど.....




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｢佑月さん洗濯物は？｣

｢....別で洗うからいい｣

｢え？なんで？一緒に洗った方が楽やん｣

｢いいから｣

｢どうしたん？さっきから素っ気ないやん｣

｢.....センラの服と一緒に洗うのが嫌なの！気づいてよ！｣

｢.....え？なんて｣



洗濯の時も仕掛ける。センラの服と洗うのがいやと言うと、彼は持っていた洗濯物をパサリと落とす。そして口を開けたまま、時が止まったかのようにピクリとも動かなくなった。絶望の顔。

ふふふふふふ上手くいってる

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