15 貴方の1番は譲れない ページ15
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「球技大会かぁ、」
「うん、佑月なんの種目にする?」
「ん〜、運動嫌いだし応援してたい。」
「ダメだよ、1人1種目は出なきゃだもん。」
理恵との会話で理解出来たと思うが、私達には球技大会が迫っている。球技大会なんて、いい思い出ないから正直出たくないんだけど。
中学の頃、いつの間にか私が「ヤクザの家の子」と言うことが知れ渡っていて、必要最低限しか関わる人がいなくなり、友達なんて居なかった。
その上運動神経が悪い私は、練習中も試合中ミスの連発で足を引っ張る。結果、ものすごく冷たい目で睨まれて更に関わる人が減ったような。
絶対、今回も足引っ張って迷惑かけるだけだしでたくない。
「出たい種目ないなら、私とバスケにしよ!」
「バ、バスケ?やだよ〜。」
「いいじゃん!私がフォローするからさ。」
「え〜、」
「アイス奢り!」
「よしきた。」
「やった!」
アイスに釣られて咄嗟に承諾してしまった。
「何でそんなに私を誘うの?」って聞いたら、理恵が「佑月と出来たら楽しいじゃん!」と満面の笑みで言われた。その可愛さにハートを撃ち抜かれたので、良しとしよう。
「月崎先輩もバスケにするって言ってたから、かっこいいところ見れちゃうね〜!」
「そうなんだ〜、ギャラリーやばそうだね...」
「確かに...」
「人気凄いもんね〜」
志麻先輩の人気は凄まじい事を知った。この前なんて、告白現場を見ちゃった。すぐ逃げたけど。まぁでも、バスケが上手でイケメンで優しい彼がモテるのも納得できる。
「あ、そういえば折原くんもモテてるよね。密かに人気なんだよ〜」
「え、そうなの?初めて知った。」
「佑月もぼーっとしてると、何処の馬の骨かわからん奴に取られちゃうよ?」
「、別に知らない。ただの幼馴染みだし。」
「ふーん。佑月と折原くん結構いいと思うけどなぁ。」
そう、センラが誰かと付き合うのなんて好きにすればいい。私みたいなガキに見向きもしないんだから、どうせ高校の子だって、近所の子供ぐらいにしか思っていないのだろう。
...そう願おう。
でも、付き合っても私がセンラの1番であって欲しいし、今の関係が崩れるのは嫌だ。
そんなの私の勝手なエゴだってわかってるけど、こんな事考えちゃうのはまだ私はセンラが好きなんだなって、思ってしまう。
「(心のモヤモヤ消さなきゃ、)」
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あるじゃん(プロフ) - あいさん» あいさんご無沙汰いたしております。暖かいコメントありがとうございます、嬉しい限りです泣 長らくお待たせいたしましたが、今後ともよろしくお願いいたします!更新頑張ります。 (2021年4月11日 13時) (レス) id: 2f7ed6fc05 (このIDを非表示/違反報告)
あい - おかえりなさい!!これからも更新頑張ってください! (2021年4月10日 18時) (レス) id: dad9695123 (このIDを非表示/違反報告)
みね - 更新、頑張って下さい!めっちゃ楽しみです!!! (2020年7月30日 23時) (レス) id: 2329b8e021 (このIDを非表示/違反報告)
白瀬(プロフ) - コメント失礼します…!!私が昔から読んでいた少女漫画と内容がそっくりで、めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2020年6月29日 7時) (レス) id: 29052aa6a9 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 本当ですか…?良かったです…文才足りんと悩んでいたので… (2020年5月13日 21時) (レス) id: b5c026bc9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるじゃん | 作成日時:2019年11月25日 0時