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手から流れる暖かい液体。
大きな音を立てて、洗面台に広がる鏡の破片。
久しぶりに思った。
自分が生きてるって実感を。
「…」
ダラダラ手から流れる、赤い液体。
私は破片が散らばった鏡を裸足で歩く。
足も傷だらけ、手も傷だらけ。
目的はこれだ。
私が怪我をすれば実験は少なくとも後にされる。
スミーさんもまだ脱獄の準備も整っていない。
それに実験はいつやるか知らされない、危険な実験。
圧倒的に時間がない。
怪我をすれば、完全にあいつらは予定が狂う。
あいつらの思い通りなんてさせるもんか。
私は生きてやる。
博士「A…？」
すると博士の声が扉の向こうから聞こえた。
私はその声に扉に向けた。
私はここだ。
私を見て、慌てるんだ。
これが私の抗い。
「…さあ、始めよう。
エマ、レイ、ノーマン」
私は拳を握りしめて、また鏡に向かって拳を突き立てた。
残りの破片がまた飛び散る。
それでいい。
まるで、“今”叩き割ったを演じれば。
博士「A！？」
案の定博士は慌てて扉を開けて入る。
私を見ると目を見開く。
もう血は床にも広がって、洗面台も真っ赤に染まっていた。
私はもう１つの鏡を拾い上げた。
そして自分の腕に突き立てる。
「…」
私はフッと笑いその破片を握りしめた。
そして私は、
グサッ__！！
自分に、突き刺した。
博士は酷く慌てて、
まさか私がこんな行動を取るとは思わなかったのだろう。
ドクドクと自分から血がなくなる感覚。
大丈夫、私は死なない。
急所も避けた。
こいつらがそもそも私を死なせない。
大事な観賞用だもの。
どうだ、私はもうお人形じゃない。
博士「A！！」
博士は倒れた私に駆け寄る。
寝室に戻るとベットのシーツをかき集めて、
私を包んだ。
そして私を抱き上げ部屋を出た。
研究員「！、どうした！？」
博士「自ら怪我を…！！今すぐ集中治療室に！！」
血液が流れてる。
これで実験は中止、かな…
私はそう思いながら笑みを浮かべた。
意識が微れ微れになる。
私はゆっくり瞳を閉じる。
ざまあみろ。
そう思いながら私は意識を手放した。
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菜々美(プロフ) - この作品良すぎて涙出てきたわありがとう作者、、、 (9月11日 23時) (
レス) @page43 id: 8f4a0109ee (このIDを非表示/違反報告)
７4 - 20ページのバイヨン卿視点のお話に出てくるレウウェス様、多分お名前間違えてるかと…。レウウィス様だったと思います…。このお話大好きです、まだ読んでる途中ですけど…めっちゃ好きです…！！ (2022年7月1日 11時) (レス) @page20 id: 104d8d46f2 (このIDを非表示/違反報告)
(^▽^)/ - とても面白かったです (2019年12月7日 14時) (レス) id: fe1c8c1f22 (このIDを非表示/違反報告)
消しかす(プロフ) - 雪さん» そう言ってもらえると嬉しいです！恋、かもしれませんね…！ (2019年4月13日 21時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
雪 - ああーー、、、この作品が好きすぎて胸がキュッって痛くなる、、、。これは、まさに、恋、、、？！ (2019年4月13日 1時) (レス) id: 63b96624ad (このIDを非表示/違反報告)
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