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ユウゴ「よっ…」

エマ「ちょ…」




ユウゴはピアノに上がって仕掛けをいじる。
慌てるエマに私は微笑んだ。
“大丈夫だよ”って。

ユウゴが捻るように傘を回せば、ガコンと音がなる。
その途端ピアノの横の隠し扉が開く。

ユウゴはエマとレイに降りてくるよう言った。
私はその前にエマの肩を掴んでそっと耳打ちをした。



「逃げることが最優先。
それを考えて」

エマ「!」



私がそういえばエマは驚いたように私を見上げた。
私は微笑んでエマとレイの背中を軽く押し、“行っておいで”と言う。
戸惑ったように2人は背中を見せ武器庫へと入る。

私は軽くため息をついた。
ユウゴがいるから心配ないけど…

きっと大丈夫…よね。


___________

______

___



2人が選んだのは小型銃。
私はそれを見て安心する。
重たいのは基本移動するときに邪魔になるから。

出発は早朝。
私は夜遅く2人の衣服を引っ張り出して、
バックの中に荷物やらを詰め込む。



エマ「ねえ、ちょっといい?」

「エマ…まだ起きてたの。
明日早いからもう寝て?」



そのとき、部屋をギィッと開けてエマが入る。
私はそんなエマに驚いたけれどエマに寝るよう微笑んだ。

でもエマは、首を横に振った。



エマ「聞きたいことがある。
オジサンは教えてくれなかったから」

「…」



私はそれを聞いて詰め込む手を止めた。
そして改めてエマに体を向けて顔を向ける。
真剣な顔つきで、希望に満ち溢れた目。

ぼやけて、それが昔の自分に見えた。

私はそれを誤魔化すように、
ランプの明かりを少し強くする。



エマ「お姉さん達はなんで全滅したの?」

「…」



私はそれを聞いて黙る。
全滅、かあ…

そうだね。



「オジサン、何も言わなかったんでしょ。
それは私も言えないかな。
でも…」




「無茶な判断が人を殺す。
それだけは頭に入れておいて」

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あまね(プロフ) - 終わってる (2023年1月26日 20時) (レス) @page32 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きずっと待ってます! (2023年1月6日 20時) (レス) @page32 id: 8441e4cc3e (このIDを非表示/違反報告)
夕凪 - 約ネバの夢小説の中で1番好きです。ずっと待ち続けます。 (2020年11月19日 23時) (レス) id: a8aec2e377 (このIDを非表示/違反報告)
エマ - 続きが読みたいです!! (2020年9月3日 21時) (レス) id: 5f014d6a1f (このIDを非表示/違反報告)
ユウゴ - とても面白かったです!続きを早く読みたいです。楽しみに待ってます! (2020年8月10日 7時) (レス) id: 5f014d6a1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:消しかす | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年3月24日 0時

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