第66話 通報 ページ17
ウウウウウウウウウウ
《全職員に通達。第3
同
これより最重警戒で対処する。》
エマ｢通報…｣
A｢思ったより早いね…｣
レイ｢どうする!?まだ橋まで全然遠いぞ！｣
A｢大丈夫。元々、橋に向かうつもりないもん。｣
レイ｢!?｣
A｢ここから、対岸に渡る。ドン、頼んだよ！｣
ドン｢おう！｣
ドンはロープの先に石をつけて、対岸に投げて、ハンガーで渡って行った。
ｶﾞｻｯ、ﾄﾞｺﾞﾝ
ドン｢うおっ!!｣
トーマ･ラニオン｢しい〜っ｣
ﾊﾟｶｯ、ﾊﾟｶｯ
ドンから、合図が出される。
ラニオン｢OK、次は俺達！｣
ﾊﾞｼｭｯ、ﾌﾟｼｭｯ
ﾊﾟｶｯ、ﾊﾟｶｯ
エマ｢さ、みんなも順番に準備して。｣
ナット｢じゃお先に、レイ。｣
ｼｬｰ
みんな、次々に対岸に渡って行く。
────────────────
レイside
普通ビビるだろ。
なのにこの手際、この自信、この落ち着き。
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エマ『Aとドンとギルダに全部任せた。訓練を始め、諸々の準備。』
A『みんな、訓練通りすれば大丈夫だから！』
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積み重ねた｢準備｣と｢訓練｣。
この2か月、こいつら本気で──
ノーマン｢どう？｣
隣を見ると、ノーマンが微笑んでいた。
レイ｢ノ…｣
俺は一瞬目を見開き、微笑んだ。
レイ｢したり顔だな。憎たらしい。｣
ノーマン｢だって、まんまとレイを騙せたもの。｣
レイ｢｢いいモノ見せてやるから黙って来い｣…ね。｣
ノーマン｢｢いい｣でしょ？本来なら多分ありえない光景だよ。
僕らがありえないと思っていた光景。｣
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ノーマン『4人なら。』
レイ『ぶっちゃけ4人だろ。』
レイ『足でまとい。』
ノーマン『多分、真実に耐えられない。』
────────────────
ノーマン｢Aとエマだから、みんな信じてついてきてくれるんだ。
誰よりも優しく誰よりも努力家のA、無茶で無謀ででも真っ直ぐなエマ、迷わず｢全員｣と言えちゃう2人だから。
ね、｢いい｣でしょ？レイ。
諦めなくていいんだよ。｣
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年6月11日 2時
