第47話 バレた ページ48
ギルダ｢ねぇ、｢下見｣って柵の先、塀に上って｢外｣を見るんだよね？発信器…どうするの？｣
エマ｢それは、“｢確認｣させなければいい”。｣
A｢その通り！｣
ノーマン｢ママとシスター、それぞれの目を他へ向ける。
｢確実にコンパクトを見ない状況｣をつくり出し、その間に素早く下見をする。｣
ドン｢でも、どうやって…？｣
ノーマン｢ママはレイに足止めしてもらう。偽の情報を流してもらうんだ。｣
ドン｢けどよ、ママはレイに任せていいとして…シスターは？｣
ギルダ｢そうよ。シスターにこそバレたら、即
ノーマン｢大丈夫。考えてある。｣
A｢止まって！｣
私の声に、みんなが立ち止まる。
エマ｢A？｣
A｢何の用ですか？シスター。｣
私の言葉に、エマ達の顔色が変わった。
クローネ｢見たわよ。｣
エマ｢え｣
クローネ｢食堂での会話、全部聞いたわ。
標的は
バレた！
ノーマン、A、エマ、レイ、ギルダ、ドン、あなた達6人…｣
──死。
クローネ｢私と組まない？｣
エマ｢え？｣
ノーマン｢みんな、大丈夫だ。問題ない。話を聞こう。｣
エマ･A｢!!?｣
私達は、お兄ちゃんを見た。
クローネ｢そうよ。お互いの目的のために協力しましょう。｣
エマ｢お互いの…目的？｣
クローネ｢ええ。あなた達は｢脱走したい｣。私はね｢この家の
イザベラを“ママの座”から引きずり下ろしてる、その地位奪いたいのよ。｣
A｢“ママの座”…？｣
ノーマン｢…｣
クローネ｢言っとくけど、本心よ。
私も抜け出したいの、今の境遇から。｣
エマ･A･ドン･ギルダ｢!!｣
シスターの首筋には、私達と同じ
クローネ｢この
エマ｢？｣
クローネ｢ある条件を満たして、12歳まで生き残った女子には出荷時、2つの道が示される。
1、このまま死ぬか。2、
ドン｢条件って？｣
クローネ｢一定以上の成績と
それらさえ手に入れれば、脱走しなくても生き延びることはできるのよ。女の子はね。
でも、やめた方がいい。
二度と敷地の外へ出られない体になる。｣
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年6月6日 2時
