【約ネバ】抗え。この世界の運命に。 (ページ34)

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第33話内通者は君だったんだねページ34

ノーマンside

レイ｢どうよ？｣

ノーマン｢…ない。｣

レイ｢マジか…トイレの方も調べようぜ。｣

ノーマン｢そっちはさっき調べた。トイレの天井裏にはちゃんと残っていたよ…｣

ダミーのロープ…

レイ｢じゃあ、決まりだな。｣

ドンとギルダ、それぞれに嘘のロープの在り処を教える。

ドンには｢僕のベッドの裏｣

ギルダには｢2階トイレの天井裏｣

そして今

ノーマン｢僕のベッドの裏のロープだけなくなった…
情報源…いや、内通者(・・・)は君だったんだね。レイ。｣

僕は、レイを見た。

ｶﾁ、ｶﾁ、ｶﾁ…

レイ｢何言ってる？どうした、ノーマン。｣

ノーマン｢…もうわかっているでしょう？
罠を仕掛けた相手は3人(・・)。｣

レイ｢…｣

ノーマン｢｢ドンには僕のベッドの裏｣、｢ギルダには2階トイレの天井裏｣、Aとエマとレイの前ではそう言った。
でも実際は、ドンに食堂、ギルダに図書室と伝えてある。
さっき全て回収したよ。4か所隠して、なくなったのは僕のベッドの裏のみ。
ドンは濡れ衣を着せられただけ。内通者は君だ──レイ。｣

ﾎﾞｽｯ

レイは、僕のベッドに倒れ込んだ。

ノーマン｢！｣

レイ｢くっ…はははははッ!!!
あーあ、上手くやってたと思ったのに。｣

ノーマン｢…｣

レイ｢お人好しのお前なら、もうちょい騙せると思ってたけど、存外早く気づいたな。
そうだよ。俺がママの内通者(スパイ)だ。｣

ノーマン｢…｣

レイ｢いつから疑ってた？｣

ノーマン｢シスターがハウスに来た夜。｣

レイ｢あの晩すぐか…｣

ノーマン｢…我ながら嫌気がさすよ。真っ先にレイを疑った。友達なのに…
でも、レイが内通者(そう)なら一番困るし、逆に敵から見ればレイ=内通者(それ)が一番いい。レイなら作戦にまで口を出せる。事態制御の面から見ても完璧だ。
これ以上ない適任者だろ？｣

レイ｢｢だから疑った｣｣

ノーマン｢“そうでなければいいのに”って、“最悪の想定”だったけどね。
ついでに言えば、レイ。君、今回限りの即席内通者じゃないだろ。
突然の密告や即席のスパイを、ママがここまで信用するわけがない。｣

少なくともレイは、あの日既に敵(スパイ)だったし

ママはあの日既に内通者(レイ)を潜らせ、“特定”を済ませていた。

ノーマン｢実際、レイはいつからママのスパイだったの？｣

レイ｢ずっと(・・・)前から。｣