白鳥沢の病弱お姫様２【HQ】

あと1年 ページ23

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瀬「なんでっ……なんでAばっかり…！！！」



「…泣かないで」



瀬「ごめん…ごめんっ…！！守れなくてごめん！！辛いのはお前なのに俺が泣いてごめん……！！！」



「…英太は私を守ってくれてるよ。……あのね、英太…人工冬眠って、知ってる？」



瀬「！SFとかでよく見る、よな」



「そう。コールドスリープ……勧められたの」



瀬「………ぇ」



「…数年後には治療薬が出来てるかもしれない。それを、待てば生きれる。私は、眠るだけ」



瀬「っい、いいじゃん…！良かった、Aが死んじまうかと」



「でもね…私、嫌だよ」



瀬「！」



「あと1年。賢二郎と太一…親友たちと最後に一緒に過ごせる、特別な1年……卒業したら、会いたくても会えない。私と英太は近いからいいよ、でも…2人は？」



『親友』



その言葉は私にとってあまりにも大きな存在で



「…それに……何年間目が覚めないか分からないんだよ？私が目を覚ました時、もうここは別世界と同じ。みんなは成長していて、私はほとんど変わってなくて」



瀬「っ…俺は、何年経ってもお前を待ってる」



「…どうせなら、死んじゃった方がいいかも」



瀬「そんなこと、言うなよ…」



「……ごめんね。このこと、みんなには内緒に」



ガタンッ「「！？」」



川「あ、ごめ」



「っ…聞いた？」



川「……コールドスリープって」



「後、1年なんだって」



川「っ……嫌だ、別れたくない。死ぬにはまだはやいよ、A」



「…私、コールドスリープはしない。賢二郎には黙ってて？…ねぇ、太一。あと1年、楽しもうね」



川「む、りだろ…」



瀬「ほんと、なんでお前がっ…！」

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