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『…貴方は、軍人である前に一人の人間ですから。
もう少し体を大切になさってはどうですか。』
添えていた、というか両頬を掴んでいた手を緩めて数歩後ろに下がる。
今度はグルッペン様の方に。
『部下の管理をするのも、貴方の仕事でしょう？
まぁ真偽はわかりませんが、彼の不調に気づいて尚、その様子でしたなら貴方今彼を殺しているのと一緒ですよ。』
「……あァ、そうだな。お前の言う通りだ。
俺の失態だ。」
『まぁ、かく言うあなたも大して寝れてないんでしょうけど。』
そして、もう一度執務机を見やる。
積み重なった書類の小山が彼らを首を締めているのおおもとだ。
筆跡が多少違うのは他の幹部のものだろうか。
ああなるほど、クソだなあいつら。
また一つ、ため息。
『…生憎、病人を責め立てる趣味は持ち合わせていないので。
今日は、絶対に早く寝てくださいね。』
適当に2つの机から書類を掻っ攫って、「最悪ぺ神様呼びますから」と付け足すと二人の背筋が伸び、不思議と満足した。
頭を一つ下げて執務室から退室する。
さて、仕方ないから人助けするか。
一つ息を吸って、ここから一番近い談話室に足を向けた。
.
その後はもう叱りに叱りまくった。
案の定談話室には幹部の過半数が屯していたので、書類を彼らに押し付けて床に座らし質問もさせずに一方的にしゃべり倒した。
人よりも口元が緩く煩い彼らが珍しく大人しくしていて、話が終わることには皆しょげていた。
まぁしょげても許さないんだけど。
周りを見ろクソガキ共などと、溢したような気もするが気のせいだろう。
なにせ私も体験したことがある、あの無力感は。
身体は怠くて常に重いのに、睡魔なんて一ミリも感じずにただただ体が蝕まれていくのを待つだけ。
ただの慢性的な睡眠不足であろうと軽視していると、最悪死に至る事もあるんだぞ、と口酸っぱく言うと「はい…」と情けない声が聞こえたときは少し笑ったが。
今週中にためてる仕事終わらせ、と押しつけて無理はすんなよ、と付け足すと腰回りに抱きつかれたので一蹴しておいた。
鬱テメお前ほぼニートじゃねぇか働けくそが。
お節介が過ぎただろうか、迷惑だろうか、と思い始めた頃にはもう日が落ちかけていて、最後に医務室に向かう途中であった。
『おいヤブ医者』
「酷ない？」
.
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霧人 - めっちゃ満たされました。くそオモロかったです更新頑張ってくださいですおすし (2022年7月22日 23時) (
レス) id: 07b1c47183 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 面白かったです！ (2022年2月3日 6時) (レス) @page39 id: 5459160ee1 (このIDを非表示/違反報告)
ニヒツ - リズム感のあるボケとツッコミ好き！笑いすぎて四肢爆散しました() (2021年12月5日 20時) (レス) @page30 id: 32127d00d4 (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - 久しぶりにクソ笑ったわ！www 作者様天才では案件についてそこんところどうでしょう更新してくれさい (2021年10月24日 18時) (レス) @page39 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
神無月*楓さん過激ファン(プロフ) - あ、新作いってきます(´>ڡ∂`) (2021年10月10日 23時) (レス) @page39 id: 804ec0cc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶏肉 | 作成日時：2020年6月6日 16時
