参拾弍 ページ35
中也Side
夕飯後、Aはメアリーと共に先に風呂へと行けば俺は1人する事もなく自室のソファーで元から置いてあった本をなんとなく読んでいた。
中也「姐さん達は今も必死に探してんだろうな...」
だが此処が見つかる事はないだろう。
メアリーの異能力、「無限空間」は空間を司る異能でありどんな遠い場所にも行き来が出来た。だから日本から遠くの海外にも余裕で行ける。
ちなみに此処はメアリーの出身地である英国のロンドン。時差はサマータイムの為8時間であり横浜では午後8時なので現在は正午だった。が、此の家は余り窓が少なく防音対策もされてる為外の音や声は余り聞こえなかった。だから俺もAも気にせず何時も熟睡出来た。
「中也お兄ちゃんお風呂良いよ〜」
トタトタと可愛い音を鳴らしながらAが戻って来た。猫耳の付いたパジャマ姿に俺は可愛いと悶た。
中也「あ、じゃあ俺も入って来るからな。今日読んでもらいたい絵本を選んでおけよ。」
「は〜い。」
Aは片手を振り絵本を選び始め、俺はその光景を少し見た後に浴室に向かった。
ASide
私は中也お兄ちゃんに読んでもらう為の絵本を選んでいた。
「今日は人魚姫にしようかなぁ....ん?」
携帯にメールが届いた音が聞こえ、私は携帯を手に取った。
「フェージャお兄様かな....」
私が携帯を開き送られてきたメールを見ると其処には知らないアドレスと次の文章が書かれていた。
"水族館で会ったぶりだね。私は太宰だ。単刀直入に云われせてもらうけどそろそろ中也を返してもらえないかな?中也が居なくて困ってる人が沢山居てね。それに君のお兄さんも心配してるよ。君だって本当はそろそろ満足した頃じゃないのかい?だから明日横浜にある○○公園でお兄さんと待ってるよ。"
「.....」
私は携帯をそっと閉じた。確かにこのメールの通り、私は沢山中也お兄ちゃんに遊んでもらったり外に連れて行ってもらったり美味しい物も作ってくれたから満足していた。それにやっぱりフェージャお兄様が恋しかった。
フェージャお兄様は一度も外へ出してくれなかったとか、一度も遊んでくれなかった訳じゃない。私はまだあの時幼くて、フェージャお兄様が1人で私を育てようと頑張っていて....
中也「A、読んでほしい本決まったか?」
「うん、人魚姫読んで。」
中也「よし。じゃあベッド行くか。」
「うん!あと明日○○公園に行きたい。」
中也「よし、明日連れて行ってやるからな。」
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキー異能力
罪と罰
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作者名:迷ヰ猫 | 作成日時:2019年7月16日 1時