拾参 ページ15
敦Side
僕等に向けた少女の目。その目はあり得ないことに純粋な目をしていた。殺意を抱いてるようにしか見えないのに、何故かその目は純粋なままだった。
芥川「わかった。僕は約束を絶対守ってやる。」
「じゃあ約束だよ。」
すると中也さんの傷や針が一瞬で消え、中也さん自身も顔色が良くなった。
「拘束はお兄ちゃん達が出て行ったらね。また逃げられたら嫌だもん。」
芥川「...行くぞ。」
芥川が扉を開け、僕等は中也さんを残しその中へと入った。
敦「....はっ！」
僕が目を覚ますと其処は病院の中だった。
太宰「敦君！目が覚めたのかい！？」
敦「太宰さん...！きょ、鏡花ちゃん達は！？」
鏡花「大丈夫、起きてる。」
ナオミ「ナオミもですわ。」
芥川「僕もだ。」
じゃあ僕等は夢の世界から...
尾崎「鏡花！」
谷崎「ナオミ！」
樋口「先輩！」
谷崎君達が少し乱暴に病室に入って来てはすぐに抱き着いたり安心した様な顔をした。
尾崎「待て。何故中也は目覚めておらぬ。」
尾崎さんの言葉に太宰さん達はまだ眠ってる中也さんのベッドに目を向けた。
芥川「....」
太宰「芥川君、君は何か知ってるのかい？」
尾崎「芥川、知ってるのなら答えよ。」
鏡花「彼の人なら大丈夫。今はそれだけしか云えない。」
芥川の代わりに鏡花ちゃんがそう答えると、社長達やポートマフィアの人達も病室に入って来た。
社長「目が覚めた様だな。」
森「中也君を除いて、ね。芥川君、どうしても云えない事なのかい？」
芥川「...云えません。」
社長「敦達もか。」
鏡花「9時間と30分。それ迄この人は起きない。けど、9時間と30分後には必ず起きる。絶対。」
太宰「何故そう云い切れるんだい？」
乱歩「夢の世界。」
乱歩さんの言葉に僕等は目を見開き乱歩さんへと目を向けた。
乱歩「敦達は夢の世界へ誘う異能力に掛かった。そして何らかの方法で敦達や他の皆も現実の世界へと帰れた。けど素敵帽子君だけはまだ夢の世界に居る。敦達は約束したんだね。その異能力者と。」
ナオミ「...流石乱歩さんですわね。」
芥川「その異能力者は中也さんと話しがしたいだけだと云っていました。遊びたいとも。そしてその異能力者は9時間と30分、その間に異能力者の場所を突き止め異能力者自身を起こしたりでもしたら現実の世界で僕達を見つけ始末するとも。」
鏡花「あの時の目は嘘を付いてない目をしてた。だから、その異能力者との約束を破れば私達は始末される。」
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキー異能力
罪と罰
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作者名：迷ヰ猫 | 作成日時：2019年7月16日 1時
