図書室の後輩２ 【赤司 征十郎】

×３４ ページ36

貴方side.









赤「で、どこにする？」



桃「あ、私飲み物買って来るね」









私たちはコンビニの奥にある休憩スペースみたいなところで、



どこにいくかを話し合っていた。



さつき先輩は飲み物を買いに、レジへと向かう。









――と、突然その姿が消えた。









貴「っ！？」



赤「A？ どうし……」



桃「っやぁ！！ ちょっと、なにすんのよ！！」









驚いて立ち上がったと同時に、さつき先輩の悲鳴が聞こえた。



青峰先輩が真っ先に駆け出し、私たちもそれに続く。



レジの前に躍り出ると――









青「さつきっ……！？」



男「金出せや、金ェ！！ 変なことすんなよ。この女の首へし折っちまうぞ！！」








さつき先輩が、見知らぬ男の人にくびを掴まれていた。



男は帽子にマスクをつけていて、いかにも強盗と言った感じだ。









青「てめっ……さつきから離れろ！！」



貴「青峰先輩！」









とっさに殴りかかろうとした青峰先輩を、私は引き戻した。



納得がいかないといった顔で振り向く。









青「Aっ……！？ なにすん……」



貴「しっ」



青「……！？」









私は青峰先輩を黙らせると、ちょうど私の真正面に立つようにした。



……よし、これで犯人から私は見えない。









貴「……黙って、よく見てください。



犯人は武器を持っていません。なぜだかわかりますか」



青「はぁ！？ んなもんしらねぇよ」



貴「格闘技を使えるからです」



青「！？ なんでわかっ……」



貴「筋肉のつきかたを見ればわかります。やけに上腕に筋肉が集中してついてる……。



空手か、柔道と見ていいと思います。



赤司先輩もそれに気づいてる。だから手を出せないんです」

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