潜入捜査官やまだ(×ym) (ページ7)

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「君はオヤジ狩りじゃないんだよね？…本当に心から俺たちに協力しようとしてくれてる？」

「山田…？」

「ああ。」

この判断を誤れば、今までやってきた捜査は全部水の泡。

また新たな被害者が現れるかもしれない。

でも、

「……ついこの間、俺によくしてくれてたセンコーがオヤジ狩りに合って、重傷を負って学校を辞めた。

だから、許せねぇんだ…

一発殴ってやらなきゃ、気がすまねぇ。」

俺は、俺だけは…

「…わかった。有岡さん。新人の分際でこんなこと言うのは許されないかもですけど、

彼を捜査に参加させてあげてくれませんか？」

「え？」

「…信じんのか？俺の話。」

「うん、俺は信じるよ。君のこと。」

「っ、」

俺だけは誰かを信じてあげたい。

疑うんじゃなく、信じてあげられる刑事でありたい。

「…はぁ、わかったよ。」

「有岡さん…！！」

「ただし！条件がある。」

「あ？条件？」

「じ、条件って…？」

「俺たちの手の内や捜査状況は全く明かさない。つまり、お前は俺たちに情報を与えるだけで、こっちからは何も掴めないってことだ。まぁ、ほんとに犯人知ってるってんならその場にお前もつれてってやる。

どうだ？それでも協力させろなんて思うか？」

「いいぜ。

その条件、乗った。その代わり犯人一発殴らせろ。」

「はぁ～……とんだ馬鹿に捕まったなぁ山田…」

「あ、あはは…笑」

ヤンキーくんには全くメリットのない条件だったけど、そんなのも関係ないってくらい

彼の目は闘志に燃えていた。

きっと、本気で先生の仇を取りたいと思っているのだろう。

でもこれだけはわかるよ、

「俺の名前は有岡大貴。んでこっちは、」

「はい！山田涼介です！！…君は？」

「…高木雄也。」

「よし。じゃあこれからよろしくな？高木。」

「ああ。よろしく。」

きっと彼、高木雄也は

誰かの為に本気になれる

本当に優しい子だってこと。