G ページ34
Aが話し合いに参加する事になった。
Aも、男も、過去に向き合わなきゃ何も始まらない。
どちらにとっても辛い話だ。
Aが耐えられるかどうか心配だった。
途中、興奮したAの様子が心配になったが、カイトさんが、落ち着かせてくれた
男の告白は、何故か自分の事のように切なく感じてしまった。
Aは、どういう風に答えるんだろう。
Aの出した答えは、
"相手が幸せになったら許す"
この女を好きになった事は、間違いじゃなかった。
こんな女、二度と会えないかもしれない。
そう思うと、諦めきれない想いが溢れてくる。
自分の気持ちを抑えるのに必死でいる時、
カイトさんが、Aの手を握るのを見た。
そうだった。
俺は、あの男と同じ...
Aの手を握るのは俺じゃないんだ
なんとも言えない気持ちで、
椅子の背もたれに体を預け、天井を見上げた。
男が部屋から出ていき、
緊張していた雰囲気が和らいだ。
Aに話しかけようとすると...
カイトさんが、Aを抱き締めた。
おいおい...抱き合っちゃってるじゃん
こんな至近距離で...
今の俺には、酷だってば...
...(怒)
...なんか、ムカついてきた(怒)
だって、だってさ！
この人達、俺の気持ち知ってるよね！
全く、お構い無しって...
あり得なくない？
真由美に忠告されて、やっと離れた二人...
振り返った顔に、ちょっとドキッとした事は悟られたくない。
結局、俺達の会話はケンカになるんだけど...
以前と変わらぬ感じで、話が出来て嬉しく感じてる事も内緒だ。
Aとカイトさんが、二人してお礼を言ったとき、凄く寂しく感じた。
たぶん、真由美も同じように感じたと思う。
茶化して答えたけど...
あ〰切ない！
こんなに近くにいても、触れる事も出来ない
最後のあがき【ご褒美は？】作戦。
普通の女だったら、わかるよね...
だけど、普通じゃなかったんだよな...この人。
カバンの中、ガサゴソやってるけど...
【ゴメン！お礼は改めて持ってくから...えっと...良かったら、これどうぞ】
手渡されたのは、のど飴...
めっちゃ満足気にしてるから、取り敢えずもらったけど...
あ〰！もうヤダ！こんな女！
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作者名：yui | 作成日時：2017年11月20日 14時
