Ｔｏｐａｚ＿2nd＿

◇じゃないこと＿1 ページ16

涼介side




涼「……っ、ん………」


………まただ。

ここ最近、どうも体調が優れない。


今日も起床したときから気が重い感じがしてすっきりしない………学校には行けるんだけど……ボーッとしてしまう。

保健室でこっそり体温計を使ったら微熱。
騒ぐほどではないし、そのうち治るとは思うんだけど……


涼「はあ………」


宿題に取りかかるも……二問目で手が止まる。

額に手をあてて目を瞑り休んでも、これ以上頭が働く気配もなく………シャーペンを机に転がしベッドへ腰かけた。


涼「……なんなんだろ………」


薬も飲んでいるし、今は無理もしてない……というか、出来ない状態。
あまり酷くなると厄介だから……






「晩飯できたぞー」

涼「…っ……、…ぃたぁ……」


大ちゃんのバカでかい声に引っ張り上げられた意識に驚いて体がビクッと跳ねた。

いつの間に寝てたんだろう……しかも変な格好で眠ってしまったらしく体が痛い。


大「おーい、涼介。早く来いよー」


………ご飯か……食欲ない………寝たふりしとけば食わなくて済むかな……そうしよ。

布団へ潜り直して目を閉じると簡単に夢の中へ行けそうで、このまま任せようとしていた、ら……


大「涼介！……なんだ、寝てんのか。………起きろー！」

涼「っ、うるさぃ……」

大「大ちゃんが手料理作ってやったぞ。早く！俺は腹へった！」

涼「知らねーよ…ぉわっ、」


何こいつ……今日に限って無理矢理起こしやがって………

食卓には慧くんと侑李が待っていて逃げれなくて……無理矢理一口を運ぶ。


慧「………涼ちゃん、全然食べてないよ？」

涼「っ、え？そう？」

大「食欲ないのか？」


大口開けてご飯を口に放り込みながら喋る大ちゃん……汚い、ムカつく。


涼「…学校の帰りに裕翔の家で間食したからお腹減ってない……ごちそうさま」

大「俺が折角作ったのに残すなよ！おい涼介！」


引き留められるのは分かってたから、すぐに席を立って逃げた。

今日は朝ご飯も昼ご飯も食べていない……それでもお腹は空かなくて、晩御飯を一口食べたら吐き気がするほど。


涼「っ……だめだ、………」


階段の途中で胃から上がってくる感覚……口を抑えてトイレに入ると少量だけど吐き出した。

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