桜の下のいつか (ページ3)

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稔「まあ、それくらいだったら」

そう言うと、二人はしばらく顔を見合わせて喜んだ。

稔「ただし、私からも条件を出す」

哉太「え゛」

朱莉「ずばり稔さん、条件とは！」

稔「この三人のうち一人でも欠けたら一生お花見禁止！」

哉太「出たよ、稔の鬼畜」

稔「これくらい当然でしょ」

すると、朱莉が驚きな発言をした。

朱莉「大丈夫でしょ」

稔、哉太「「え？」」

朱莉「だって、稔のことだし。意地でも私たち生かすでしょ」

哉太「たしかにそうだ。お人好しの稔のことだし」

稔「……」

哉太「明らかに嫌そうな顔やめて？」

稔「ともかく、その条件をもとに」

そっと右の小指を出す。

稔「約束ね。破ったら来世まで呪いかけるかもだから」

哉太「約束するから呪いはやめて……」

朱莉「もっぱら、破る気なんてないけどね」

稔「いつになるかわからないけど、満開の時にね」

哉太「やっぱりそれが最優先事項だよね」

朱莉「あと、お弁当も欲しい！！」

稔「それは……茉奈(まな)さんに作ってもらいましょ」

哉太「ここで茉奈さん巻き込むのかよ」

朱莉「茉奈さんのお弁当楽しみ！！」

哉太「え？何？巻き込む前提の話？」

いつになるかわからない約束を、桜の木と共に誓う＿＿＿＿