私ができること ページ12
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Aside
｢あかん！実行委員決めてへんかった！｣
7限目のHR。
もうそろそろで放課という時間になって、
先生は思い出したように口を開いた。
｢来月文化祭あるやろ？それで、生徒会を手伝う実行委員を決めなあかんらしくてな。｣
運営を人手を増やしたいんやて。
どこか他人事のようにされた先生の説明に
雑用やん、なんていう鋭い指摘が聞こえる。
誰かしたいやつおらんかー？って声がかけられるけど
もちろん進んで手を挙げる人なんていなくて。
｢しゃーないな。誰もやりたない言うんやったら、くじにしよか。｣
バン、と教卓の上に出された少し大きめの箱。
｢こんなこともあろうかと、くじ作ってきてん。この中にひとつだけ〇描いた紙が入っとるから、それ引いたやつが決定な？｣
はいどうぞ！って、席を回り始めた先生。
一気に開くからまだ見んなよーって、何やら楽しそうにも見える。
よっぽど当たりたくない男子達が時間をかけて引いてるのをぼんやり眺めながら、自分の番を待っていると
ちょいちょい、って肩をつつかれた。
A｢なに？倫太郎。｣
倫｢たぶん、治当たり引いてる。｣
A｢えっ？｣
倫｢ほら。｣
倫太郎に促されて、治の様子を盗み見る。
チラッとくじの中身を覗き見したかと思えば、
クシャッとくじを握りつぶしてしまった治。
その苛立ちを含んだ嫌そうな顔に、まさかと思う。
倫｢…わかりやす。どんまいだなぁ。｣
A｢う、ん……｣
順番がきて、引いた紙。
合図に従って確認したけど、私のにも倫太郎の紙にも〇はなくて。
もう一度治の方に視線を向ける。
本当に治が引いちゃったのかな。
数週間したらもう代表決定戦なのに。
バレーに集中したいに決まってるよね……
｢当たり引いたやつは手あげろー。｣
そんな先生のひと言に、
諦めた表情の治の右手が動く。
その少しの動きを見た瞬間、
A｢──せ、先生っ、！｣
……気づけば体が動いていた。
私ができることは。
A｢私、実行委員やりたいです。｣
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名無し86757号(プロフ) - いつかのイラストを描いていた者です。2年ぶりに最初から読みましたが本当に素敵な作品でずっときゅんきゅんしています。いつまでも待ってますのでこの素敵な恋を素敵な形で完結していただきたいです。 (9月5日 21時) (
レス) id: 717f7bf83d (このIDを非表示/違反報告)
_zh(プロフ) - 面白い作品ほど作者が失踪するジンクスを実感しています。いつか戻ってきてくれるという淡い期待を持ちながらお気に入り登録しますね。 (8月30日 21時) (レス) @page43 id: d3a24f0cd7 (このIDを非表示/違反報告)
カービイ - ぼ、僕も!!!お話すごくおもしろかったので更新待ってますね。頑張ってください!!! (2022年8月5日 21時) (レス) @page39 id: 16e8e39b36 (このIDを非表示/違反報告)
サリア - 続き待ってます (2022年8月3日 4時) (レス) @page39 id: cceeb02c56 (このIDを非表示/違反報告)
サリア - 涙線崩壊してまった,,,この作品好き過ぎる (2022年8月3日 3時) (レス) @page29 id: cceeb02c56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らな。
| 作成日時：2021年2月13日 0時
