HiGH&LOW〜俺が守るから〜【3】《佐野玲於》

平凡な ページ20

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レオside




ララに負けず劣らず
Aもチビや爺さん婆さんに人気。


今日もAと無名街を歩いてると
数人のチビ達がやってきた。




｢Aお姉ちゃん、遊ぼ！｣


A｢あ、えーっと……｣




突然の誘いに戸惑うA。


ちらりとこちらを見るから、何考えてるかは何となくわかった。


俺がいるから、気にしてんだろ。




レオ｢遊んでやってこいよ。俺、ここら辺にいるから。｣


A｢…ありがとう。｣




Aは優しく笑うと
よし、行こ！と子供たちを連れ出した。


Aが子供たちに囲まれながら楽しそうにしてるのを眺めながら、近くにあった長椅子に座る。




この前のバーニーのことなんて、無かったかのような平凡な日々。


S-WORD地区に住んでんだから、ケンカは避けられないもの。


だけど、こんな日々もやっぱ悪くはなくて。




A｢………あれ？｣


玲於｢……？｣




突然、大通りの道の先を向いて
何かを見つめるA。


つられるように、俺もそちらを向いた。




するとそこには、1人の男の子。


年齢は小学生より下くらいで
大きな目で周りを見渡してる。


その表情は、どこか不安げで。


…見慣れない顔だ。




A｢……ひとり？｣


｢……｣




Aが駆け寄って話しかけるんだけど
服の裾を握りしめるだけで何も言わない。


Aも戸惑ってるようで
そんな中、やっとの事で絞り出した言葉は。




｢……お母さん………｣




途端に、泣き始めてしまった。




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