HIGH&IOW〜俺が守るから〜《佐野玲於》

気づいてる？ ページ19

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次の日の夜。




レオ「……なんでまたいるんだよ。」


A「えへへ。」




昨日会ったのと同じ場所で待ってみると、
予想通りレオが現れて、私と目が合うなり、大きなため息。




レオ「またくるのか。」


A「うん。」




再びため息をつかれる。

だけど、それ以上何も言ってこなくて、
私も歩き出したレオの後を追った。



歩いている間、ひたすら無言。

やっぱりこうなるか、なんて少し予想はしていた。



だけど、しばらくすると、レオが口を開く。




レオ「ケガの具合はどうだ？」


A「あー、うん、昨日よりは回復してる。肩動かすと、痛いけど。」


レオ「じゃあ少しくらい大人しくしてろよ……。昼間、思い切り遊んでたろ。」


A「なんで知ってるの？」


レオ「いつも巡回してんだから、そのくらいは分かる。」




なるほど。

確かに、上を見た時に、なんか人影があったような、無かったような。




A「…動いてないと落ち着かない性格でして。」


レオ「…マグロか。」




冷静に突っ込まれる。

なんだかおかしくて、つい笑ってしまった。




A「レオが、ここの辺りの見回り当番？いつもひとり？」


レオ「歩いて見回るのは俺だけど、、上にも数人巡回してる奴らがいる。」




上？っと首をかしげながら視線をあげると、ちょうど黒い影が建物から建物へ飛んだ。

びっくりしてると、俺らはあれが普通だ、なんて言われる。


私には到底無理だな、と率直に思った。






……レオは気づいているだろうか。


昨日、シカトをした質問に自分が答えていることを。





少し、進歩があったかもしれない。






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