HIGH&IOW〜俺が守るから〜《佐野玲於》

治るまで ページ15

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A「ちょ、…ちょっとまってよ！」




我慢出来ず、勝手に進んでいく会話に割り込んだ。




A「なんであんたは、私をここに置こうとしてるの？」


レオ「……お前がアイツらに襲われてケガをすれば、ララはきっと自分を責める。そうならないために、だ。」




ああ、そうか。

私を匿おうとしてるのは、ララのため。

別に、私のためではない。


確かに、もし私がケガをしてララが責任を感じてしまうのは、私も嫌だ。

そこに関しては、納得がいった。



ソファーに座ったスモーキーは、やや迷っているように見える。




スモ「……メリットがあるとは思えないな。」


レオ「身の回りの事や、子供や老人の世話をさせればいい。ララもこいつがそばにいて嬉しいだろうし、一石二鳥じゃないか？」




スモーキーの考えに、レオは細かく自分の意思をぶつける。


スモーキーは、黙り込んでしまった。

考えているのだろう。

私を匿った場合の、メリットとデメリットを。



しばらく考え込んだ後、静かに口を開いた。




スモ「……キズが治るまで、だ。」




私とレオを交互に見ながら、スモーキーは言った。

無表情な顔で答えつつも、ちゃんと了承してくれた様子。


レオは悪いな、ありがとう、と素直にお礼を言っている。




こうして、これから数日間に渡る、私の無名街での生活がスタートしたのだった。





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