HIGH&IOW〜俺が守るから〜《佐野玲於》

なんで ページ14

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A「なん、で……」




その質問に、レオは答えてくれなかった。



ただ、目の前の男達を次々に倒していく。

あっという間に、男達は全員地面に転がって。



そこでようやく、レオと目が合う。




レオ「…お前、追われてるのか。」


A「いや……多分この人達、ララに言い寄ってたヤツらで……」




そう言うと、チッ、と舌打ちをする。




レオ「……来い。」


A「……」




有無を言わせない目付き。

私は言われるがままに、彼について行った。







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A「えっ、無名街？」




連れてこられたのが無名街と分かり、なんだか拍子抜け。

ていうか、昨日の今日だから、
私は無名街に入るべきじゃないんじゃ……


そんなことを考えている私をよそに、
レオはどんどん奥へ進んでいって。

気づけば、昨日スモーキーと話した、
ソファーがあるあの一角に来ていた。


そこにはスモーキーがいて、
私の顔を見るなり眉間に皺が寄る。




スモ「…レオ。なんでそいつがいる？」


レオ「ララに言い寄ってたらしいヤツらがこいつを襲ってて、助けてきた。」




ララを助けた礼に、なんて付け足す。




スモ「助けたのは何も言わないが、なんでまた連れてきた？」


レオ「……こいつは今、昨日俺らの家族を庇って肩を怪我してる。もし、またアイツらが仕返しにやって来たら、こいつは応戦出来ない。」


スモ「……」




スモーキーは黙って聞いている。

きっと、レオが何を言いたいのか、もう勘づいているんだ。




レオ「……、治るまででいい。こいつをここに置いておけないか。」






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