白濱くんが呼び捨てをしない理由。[Alan.S]

テスト期間 ページ26

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Aside





それから数週間。





亜嵐｢……えっと、京都議定書で決められたのは……なんだっけ？｣



A｢世界的に核兵器持たない、とかじゃない？…え、甲状腺から出てくるホルモンって…？｣



亜嵐｢インスリンとか？｣



美月｢京都議定書で決まったのは地球温暖化対策のことで、甲状腺から出てくるのはチロキシン！ふたりとも適当なこと教え合わないの！｣



涼太｢……ていうか、昼食のときくらいゆっくりしない？｣





片寄くんの提案に、美月もうんうんと頷いた。


ふたりの視線に負けて、私と白濱くんは大人しく教科書を閉じる。






………なぜ、昼休みだっていうのに勉強をしているかというと。





亜嵐｢……まさか、苦手な現代社会が1日目になるとは思わなかった……｣



A｢…まさか、いつも欠点ギリギリの生物基礎が1日目だなんて……｣





……そう、私達の高校はテスト期間真っ只中なのだ。



来週の火曜から始まる、学年末テスト。



それに向けて、急いで暗記をしているところ。





A｢なんで美月達はオールマイティなの？｣



亜嵐｢そうだそうだ、不公平だ。｣



涼太｢不公平も何も、亜嵐くん現社寝てるじゃん。笑｣



美月｢私だって別にオールマイティとかじゃないから。笑｣





Aだって英語得意でしょ？なんてフォローを入れてくれる美月。


確かに、英語は唯一の得点源ではあるけど。




今回、生物基礎で欠点をとったら特別補習を受けなければいけなくなるらしくて。


それはどうしても避けたい。



だからといって他、の教科で悪い点を取ったら意味が無いんだけどね。



残り数日をどう使うか必死にスケジュールを練っていると。





亜嵐｢じゃあ、勉強会しよ！俺ん家で！｣





カフェオレを勢いよく飲み干した白濱くんがそう言った。




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