好き。…嘘、大好き。【6】[佐野玲於]

爆弾 ページ38

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Aside




今日はリハが早く終わって。


帰り際、沙耶と話が盛り上がって
いつもならそのままご飯食べに行くパターンだけど、
珍しくお互い直帰。



家に帰るとジャケットを脱いで、
テレビをつけるとソファーに座って息をついた。




A｢……さて。｣




ご飯、作らなきゃな。


最近帰りが遅くて適当に済ますばかりだったから、
たまには力入れたり？


こう見えて、料理好きなんだよね。




そんなこと、ぼんやり考えてると。




────プルル……



テーブルの上で震えたスマホが、着信を知らせる。


手に取ってディスプレイを見てみれば、
大好きな人の名前が表示されてて。


若干にやけながら、通話ボタンを押した。




A｢…もしもし。｣


玲於『あ、A？』


A｢ふふ、うん。｣


玲於『え、なに、笑うところあった？』


A｢ううん、ない。｣


玲於『なんなんだよ。笑』




憎まれ口叩くんだけど、口調はすごく優しくて。



……ああ、好きだな。


声を聞いただけで、そんなこと考えてしまう。




A｢で、どうかした？｣


玲於『ん？あー、うん。』


A｢え、なに？笑｣


玲於『まあ、単刀直入に言うとさ。』


A｢うん。｣


玲於『…会いたい。』


A｢…っ｣




直球な言葉に心臓が跳ねて。


とんでもない爆弾投げつけられた気分だった。




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