好き。...嘘、大好き｡【2】[佐野玲於]

ぴったり？ ページ3

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Aside



沙耶｢えっと…どうしたんですか？｣


｢実は、ここの上の階のスタジオで雑誌の撮影をしてるんですけど、モデルの子が急に体調不良で撮影に参加出来なくなって…… ｣


沙耶｢え、でも、私たちにはモデルしたことある人なんか…｣


｢その撮影、GENERATIONSさんが主役の撮影なんです。女性の方には引き立て役として参加してもらうので、モデルの経験がなくても大丈夫です！どなたか、やってくれませんか！？｣




GENERATIONSか。

なら、やりたいと思ってる人はいるはず。



そんなこと考えていると、予想通り、やりたいと手をあげる人が出てきた。


スタッフさんはありがとうございますって、
どこかに電話をかけ始めた。


きっと、上でスタンバってる撮影グループ。



すると、話してるうちにスタッフさんはだんだんと困り顔に。

1度電話を切り、申し訳なさそうに話した。




｢すみません、上からのリクエストで、160くらいのロングヘアの人がいいらしくて…｣




立候補した人達は、背が高い人だったり、ショートヘアの人だったり。


…惜しくもそれに当てはまる人はいなくて。


どうしよう、と困り果てるスタッフさん。

すると、それならさ、と沙耶が口を開く。




沙耶｢…Aは？｣


A｢え？｣


沙耶｢髪、長いしさ。身長もそれくらいじゃなかった？｣


A｢たしかに、160センチだけど…｣


沙耶｢ぴったりじゃん。｣


A｢いや、私は、｣


｢お願いします！｣


A｢えっと、｣




困ったな、私モデル出来るほどスタイル良くないのに。


…スタッフさん、キラキラした目しちゃってるよ。


ああもう。




A｢…沙耶、焼肉奢ってよね。｣


沙耶｢了解｣




私はチラリと沙耶を見たあと、再びスタッフに視線を向けた。


…どうなっても知らないからね？




A｢…代役、やります｣





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