明日

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藤井サイド


浮所は入院後、またメンバーを忘れた。

レッスン中…。



あれからどんどん深刻になるばかりだった。



マネージャーさんによると、
フラッシュバックのせいとか。

女の人が話しかけてくるんだって。



浮所は笑わなくなった。

周りを疑うような目で見るようになった。

体調が悪くても、周りに言わなくなった。

1人で耐えるようになった。



浮所の送り迎えは、
チーフマネージャーさんがついた。



今日の仕事も、浮所に何もありませんように
みんなそう願って楽屋に集まるけど…

今日の浮所の体調は最悪だった。



那「浮所…大丈夫？」


那須が浮所に声をかけた。

浮所は手が震えてた。


ｶﾞﾁｬｯ


ﾏﾈ「浮所っ。もう大丈夫だからっ、な？」


マネージャーさんが楽屋に慌てて入ってきて、
浮所の手を包むようにして握る。

何が…


那「何が…あったんですか…」


ﾏﾈ「また居たんだよ…」


岩「居た？何が…」


ﾏﾈ「…」



マネージャーさんは口を閉じると、
また浮所のほうを向いた。

聞かないほうがいいのかもしれない。



今は浮所がこっちの世界に戻ってこれるように。

フラッシュバックしないように
声をかけるしかないのかもしれない。

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