【銀魂企画】春夏秋冬を愛しい君と

坂田 銀八【美桜】 ページ4

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ーーー桜の季節が一番嫌いだった。


春と言えば別れの季節とよくいったもの。そして、出会いの季節でもあるのだ。



高校三年、春。
銀魂高校3年z組とも今日でお別れだ。

楽しかった高校生活。友達と笑ったり泣いたりしたあの時も全てが思い出となり、私の中に深く存在している。


ーーー 一番大きいのは、やっぱり大好きな先生との思い出かもしれない。



だから、本音は卒業したくないんだ。




「Aちゃんまた会いましょうね」

「私とも会うアルヨ！」



もちろん友達との別れも寂しい。
だけど、それぞれがそれぞれの道を歩むために"別れ"は存在している。恥ずかしい自分を見せないために頑張らなくちゃいけない。





『ーーー銀ちゃん先生！』


「うおっ？！Aか」


『はい』





高校の敷地内にある大きな桜の木の下。
れろれろキャンディから煙を出している先生を後ろから驚かす。


どこか寂しげでどこか嬉しそうな銀八先生は、銀魂高校の中では人気の先生。普段は腑抜けた態度ばかりの先生だけど、やるときはやる良き先生だ。




『卒業、しちゃいましたね』


「おう…。なんっつーか、寂しいよなァ。煩ェクラスだったけどよ、それでと我が子のような奴ばっかりで」


『泣いてるですか？』





「泣いてねェよバカヤロー」と私の頭をぐしゃぐしゃにかき乱す。この大きくて暖かい手ともお別れなのか、と考えると自然と涙がでてきてしまう。





『ーーー私、先生のこと大好きでした』




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