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畳の上。
俺の膝の間に座るA。
『………んっ…』
「(……暑い、)」
真夏なのに関わらず、彼女に熱い接吻をする。
ピタリと抱き合っているから彼女の熱が俺にも伝わってくる。
唇を離してあげると、はぁっと息を吸い整えるA。
「俺にはこんなことしかしてあげられない」
『え?』
「俺たちは太陽に嫌われている種族だから、Aのやりたいことも一緒にしてあげられないんだ」
柄にもなく彼女の首に顔を埋める俺をAはぎゅっと抱きしめてポンポンと背中を叩いてくれる。まるで小さな子供をあやすように。
ーーーあァ、愛おしい。
そう思う度、こうして数ヶ月に一度しか会えない彼女を連れ去りたくなる。それができないのがもどかしくって。
俺から離れるAはたったっと縁側にでるとさっきの向日葵を両手に抱える。そして、俺の前に戻って来た彼女は向日葵の花を一つ俺に手渡した。
『向日葵ってね、太陽に向かってまっすぐに育つの。私はあなただけを見つめてるって』
「………………」
向日葵の花言葉
ーーー私は貴方だけを見つめてる。
『私が神威の太陽になるよ。
だから神威は私だけを見つめてて』
彼女と出会った瞬間から、俺はAにしか興味がないんだ。知らないだろうけど、Aは、
「もうとっくに君は俺の太陽だよ」
Fin.
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あくび少女 - こんな綺麗な物語、いつか私も書きたいです。 (2019年7月20日 22時) (レス) id: 1b61770dea (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - 今までどの作者さんも好きでよく拝見させていただいてました。今では、憧れから自分の小説を書いているのですが、皆さんの素晴らしさを身に染みて感じました。(宣伝みたいですね……ごめんなさい。)これからも沢山の作品を楽しみにしています! (2018年2月6日 22時) (レス) id: 6b9c59579e (このIDを非表示/違反報告)
うおーあいにー(プロフ) - 私が今まで見たことのない位の語彙力と素敵な言葉でできていました! (2017年12月9日 8時) (レス) id: 7ec2bdde97 (このIDを非表示/違反報告)
みぷ(プロフ) - 文章一つ一つが綺麗で、とっても素敵だなと思いました!表現や言葉にも意味が詰まっていてぜひ参考にしたいなと思う作品でした!次の企画があることを楽しみにしています! (2017年7月28日 18時) (レス) id: 941945c1ec (このIDを非表示/違反報告)
戦胡蝶(プロフ) - 本当に綺麗な言葉で綴られたお話ばかりで全部一気に読んじゃいました!素敵なお話ばかりで心がほっこりしてます!!素晴らしい作者様ばかりで私も見習わないとと意気込んでおります(笑)またこういう企画を行ってくださるのを楽しみにしてます! (2017年7月27日 13時) (レス) id: de5c5c0c62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しののめ x他4人 | 作者ホームページ:http://nanos.jp/aoikasou/
作成日時:2017年7月1日 1時