【銀魂企画】春夏秋冬を愛しい君と

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「＿＿＿＿また、ワケわかんねェ事言うなァ」

『うん、ごめん』

「謝んなよ……泣いてんのか？」




多分、頬を伝ったそれが晋助の肩元を濡らしたのだろう。ぐす、と鼻を啜って離れようとすれば、後頭部を押さえられて再び彼の胸板に逆戻りしてしまった。




『晋助……濡れちゃうよ、』

「構わねェよ。＿＿＿それより、好きな女が泣いてんのを放っとくのは野暮すぎんだろ」

『………っ、』




彼の言葉で一喜一憂してしまう私は幼稚なのか。何度目かの胸の高鳴りに涙は引っ込んでしまったけど、晋助の背中に腕を回した。


晋助の肩から覗き見た景色は桜の花弁で1杯だった。


……晋助が桜だったら良かったのに、なんて。自分で「似合わない」って言ったのにね。





「＿＿＿＿俺は、消えたりなんかしねェよ」

『………そんなの、何の根拠もないじゃない』


「挙げていけば何でもかんでも根拠のねェ事ばかりだ」

「それに、俺ァ独りじゃねェ」




少しだけ離された体。「花言葉、知ってたの」と聞こうとした口は、いとも簡単に彼に奪われてしまった。

小さく触れ合って、すぐに消えていく。


いつもは嫌いな瞬間だった。離れていく瞬間が、嫌で嫌で堪らなかった。……でも、目の前の彼があまりに愛しそうに目を細めるから。





「俺には、お前が居るからなァ」

「それ以上は求めたりなんかしねェよ」


『晋助……そんなロマンチックな言葉、似合わないわ』

「おい、」

『ふふ、……うん。でも、安心した。
＿＿＿＿それなら私は、竜胆(リンドウ)になろうかな』







.







竜胆


『貴方の悲しみに寄り添う』





貴方が悲しい時、


少しでも笑顔にさせられるといい


私は貴方の笑顔が、






とても大切で大好きなの。





Fin.

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