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そこから少し時が流れ、樹と今の関係性ができる出来事、というかキッカケがあったのは、青かった葉が黄色くなる、少し肌寒くなってきた頃。
大体カフェテラスでカフェラテを頼んでレポートやったり、ボーッとしてたり、次の講義までの時間を潰すことが多かった私。
その日は１日の講義を終えた後、カフェラテが飲みたくて外のテラスに１人座って少し肌寒い気候に(秋の匂いがする。)なんて、ボーッとしてたら、
「あ。Aちゃんだ」
って背後から声がして。
振り返るとそこには
「…あ、樹、くん」
桜色した髪の毛の彼。
「えっ、…俺の名前知ってんの？」
驚いた顔してたけどお互い様じゃない？
「なにしてんの？」
「…講義終わってボーッと」
「え？ボーッとしてたの？」
ふはっ、って笑って
「ねぇこの後ヒマ？時間あるなら一緒に夜メシ付き合ってくんない？」
っていつの間にか向かいの席に腰掛けた樹が私を誘った。私の名前、知ってるんだ。てか、なんで私？と思いながらも
「まぁ、いいけど」
ってほぼ初対面なのに二つ返事でオッケーしたのは、夜ご飯どうしようかな、って思っていたところだったのと、それに加えてジェシーくんから聞く彼は思っていたよりも悪い人じゃないなと思っていたからだ。
その後、連れてかれたお店は少し隠れ家的なカフェ&レストラン。
いらっしゃいませ、と迎えてくれたのは、
「えっ、ジェシーくん！」
「え、Aちゃんじゃん！と、樹！？」
珍しい組み合わせ〜！って笑いながら奥のソファ席に案内されて。
「どういう成り行き？」ってメニュー渡しながら笑ってるジェシーくんに、「テラスでボーッとしてたから夜メシ誘ってみた。…ね？」って私に笑いかけた樹。
笑っていたジェシーくんが少しだけ真面目な顔して、
「…樹、分かってると思うけど、」
「大丈夫だって。そういうんじゃないから。」
…そういうって、どういうの？
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作者名：なち
| 作成日時：2021年9月19日 3時
